2015年読んだオススメWEB読み物 やる夫スレ編
○ファンタジー
「キョン子は傭兵を率いて運命にあらがうようです」 完結
安価スレ。
政治的無能な男の娘キョン子は傭兵団を率い、華々しい戦果をあげ、皇帝の寵を得て、英達を遂げる。
30年戦争をもとにした舞台でのファンタジー。
はじめは適当にあちこちでいい顔して、コウモリ的宮廷政治遊泳術をしようとしていたが、戦勝を重ねて自身の立場が大きくなり、元々政治適性低いこともあってそれができなくなった。キョン子は結局皇帝の剣として皇帝のためにという基準で、少々急進的に物事をすすめるための動きをすることになる。そのことで背負うものが多くなったが、シンプルに敵味方がわかれたこともあって、単純に皇帝への反逆者相手に将としての才覚を遺憾なく発揮することになる。そして性的にも色々はじけた。
「【安価】レミリアは世界を旅するようです」 完結。
安価スレ。レミリアの会話のかみ合ってなさ加減とか、台詞回しが面白くて読みよい。
また、推理パートが非常に楽しい。
「【安価】キミたちは戦乱の世をゆく『バルクびと』のようです【R-18】」 完結
安価スレ。世界観がしっかりしているのでこうした世界創生や破壊とかに絡んだ規模のお話だが、陳腐にならず、しっかりと練られた物語で面白かった。
○原作あり
「【ウイニング】やる夫の競馬狂想曲【ポスト】」
競馬のシミュレーションゲーム、ウィニングポストが原作。競馬はさっぱりだけどとても面白い。
2015年の年初に丸一日かけて、当時の最新話まで読んだほど。
「【西部戦線】やる夫は戦場の日々を語るようです【異状なし】」
有名な西部戦線異状なしが原作。こうした乾いた、無常な世界観だったり、極限状況での日常的営為が書かれている作品にはなんか好き。
「やる夫たちが黒い玉の部屋に行くようです」
原作はGANTZ。本家の作品ほとんど知らないけど面白かった。続編の「やる夫たちがカタストロフィを生き延びるようです」と共に年末に一気読みした。
○歴史系
「天明三年 やる夫は浅間焼けを見るようです」 完結
全五話の短編。天明の浅間焼けという江戸時代の大災害が描かれる。
「かんざすっ!! 〜 日常系西部開拓史 〜」
三角貿易の話や海賊の話を書いた作者さんということで、日常系で軽いノリでありつつも時代ならではの細かいところなどが書かれていて面白い。毎回最期に当時の習俗などの解説があるのもうれしい。
「【石原慎太郎】LET IT GOな政治家たち【橋下徹】」
現代の二人の政治家を生い立ちから書いたやる夫スレ。
○その他
「やる夫達は安価で作られた世界で生きているようです」
安価スレ。短編シリーズ。突飛な安価を上手い具合に拾ってうまいこと話作っていて面白い。荒唐無稽な展開になるのも、不思議に具合にピタリとつながる偶然の妙もまた楽し。
「ペンドラゴン」
Fateの世界観の中で、聖杯戦争で誰も脱落していない衛宮家で居候をしているやる夫が、アーサー王についての本を読む。そしてご本人セイバーのやる夫への説明だったり回想という形で、アーサー王伝説の物語が書かれる。ただし、やる夫はセイバーがアーサー王とは知らない模様。
「やらない子の、傍迷惑な就職活動」「やらない子の、傍迷惑な入団初日」etc
「やる夫はプロ野球選手になるようです」や「GPM みんな纏めてヒーローになるようです」の作者さんの女子プロレスを舞台にした連作短編。相変わらず見事なキャラクターの心情の描写で面白い。