2018年に読んだ本のまとめ

年間まとめをすっかり忘れていたので今更ペタリ。

2018年の読書メーター
読んだ本の数:63
読んだページ数:19628
ナイス数:1302

異星人の郷 上 (創元SF文庫) (創元SF文庫)異星人の郷 上 (創元SF文庫) (創元SF文庫)感想
中世パートでは農村の司祭ディートリヒ視点で宇宙船の故障で漂着して帰還できる見通しが立たないクレンク人たちとの交流、ディートリヒ司祭と科学力に優れるが宗教がないクレンク人との対話などが書かれる。現代パートはその交流の場となった村が突然消失して、その後長くその地に人が住むことがなかったという謎を解こうとする現代の統計歴史学者トムとそのパートナーである宇宙物理学者シャロンの視点で書かれる。
読了日:12月31日 著者:マイクル・フリン
ホワット・イフ?――野球のボールを光速で投げたらどうなるか (早川書房)ホワット・イフ?――野球のボールを光速で投げたらどうなるか (早川書房)
読了日:12月31日 著者:ランドール マンロー
東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない (PHP新書)東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない (PHP新書)
読了日:12月31日 著者:ときど
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員V」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員V」感想
ローゼマインは相変わらず事業や神殿関係の色んな仕事をした後に2年目の貴族院に向かう。ハルトムートとヴィルマがローゼマインの素晴らしさを話す仲間として親しくなったようなのは面白い。「城でのお留守番」フィリーネ視点の短編。色々あって城で暮らしているフィリーネの日常の他、直接ローゼマインと会えない旧ヴェローニカ派の子供達がフィリーネに手紙を渡して襲撃計画を伝えたことが書かれる。
読了日:12月29日 著者:香月美夜
男の民俗学1 職人編 (小学館文庫)男の民俗学1 職人編 (小学館文庫)感想
1980年代の色々な仕事についてイラストつきで各8ページほどで紹介されている。仕事風景や仕事道具のイラストがあるのがいいね。『ほとんどの職業が「後継者なし」、「最後の○○師」、「最後の一軒」(ベーゴマ職人)、「かつては二〇〇軒合った同業者もすべて消滅し、現在ではたった一件になった」(簀桁職人)、「職人が全国で三人」(万年筆職人)、「海鼠壁職人」などの記述で分かるように、絶滅しつつある仕事とそれに携わる人間だ。』(P316、解説)
読了日:12月29日 著者:遠藤ケイ
予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」感想
ごまかしに関する実験。ごまかしが不可能な場合の平均正答数よりも、ごまかしが可能だった場合は平均正答数の方が当然多い。しかし、ごまかしが可能な場合でも事前に十戒の内容を思い出して書き出してもらったり、「MIT無監督試験制度の倫理規定のもとに行われていることを承知しています」という文言に署名してもらった場合は(実際にはMITにはそうした規定はないにも関わらず)ごまかしのきかないグループと変わらない平均正答数となった。
読了日:12月22日 著者:ダン アリエリー
日本の民俗 暮らしと生業 (角川ソフィア文庫)日本の民俗 暮らしと生業 (角川ソフィア文庫)
読了日:12月22日 著者:芳賀 日出男
和菓子 WAGASHI ジャパノロジー・コレクション (角川ソフィア文庫)和菓子 WAGASHI ジャパノロジー・コレクション (角川ソフィア文庫)
読了日:11月30日 著者:藪 光生
花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION (ちくま文庫)花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION (ちくま文庫)
読了日:11月30日 著者:ブレイディみかこ
シルトの岸辺 (岩波文庫)シルトの岸辺 (岩波文庫)
読了日:11月30日 著者:ジュリアン・グラック
戦国大名と分国法 (岩波新書)戦国大名と分国法 (岩波新書)感想
扱われている5つの分国法の成立に関する話だったり、それらの分国法の条文や中世の慣習法についての解説などが書かれている。分国法を制定した戦国大名たちも『決して何もないところからルールを創出したわけではなかった。むしろ彼らは、中世以来の法慣習を積極的に取り込んで、それを公的に成文法に位置づけることで社会を秩序化しようとしていたのである。喧嘩両成敗や縁座・連座など、大名権力が創始したと思われがちな施策の多くも、じつはいずれも、それ以前の中世の民衆社会にルーツをもつものだったのである。』(P189)
読了日:11月23日 著者:清水 克行
聖家族(下) (新潮文庫)聖家族(下) (新潮文庫)
読了日:11月23日 著者:古川 日出男
浮浪児1945‐: 戦争が生んだ子供たち (新潮文庫)浮浪児1945‐: 戦争が生んだ子供たち (新潮文庫)感想
空襲で家や家族を失い上野の地下道で暮らていた子供たちの話や当時の上野の話が書かれる。元浮浪児たちが語る当時のさまざまなエピソードが印象に残る。
読了日:11月17日 著者:石井 光太
日本の民俗 祭りと芸能 (角川ソフィア文庫)日本の民俗 祭りと芸能 (角川ソフィア文庫)
読了日:11月17日 著者:芳賀 日出男
ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット3 (電撃文庫)ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット3 (電撃文庫)感想
今回で完結ということもあって、ナユタとクレーヴェルの関係は大きく進展する。「3章 七不思議・≪ガッコウ(仮)≫」菱川がついていた一つの嘘の話が印象深い。
読了日:10月31日 著者:渡瀬 草一郎
須賀敦子全集別巻 [対談・鼎談篇] (河出文庫 す)須賀敦子全集別巻 [対談・鼎談篇] (河出文庫 す)
読了日:10月31日 著者:須賀敦子
身代わり令嬢と堅物男爵の剣舞曲~貴族令嬢、 婚約破棄して駆け落ちした姉の後始末に奔走する~ (アイリスNEO)身代わり令嬢と堅物男爵の剣舞曲~貴族令嬢、 婚約破棄して駆け落ちした姉の後始末に奔走する~ (アイリスNEO)感想
姉の駆け落ちで急遽決まった主人公アイラとアドラスの縁談だったが、偶然出会ったダンジョンでの共闘やコネルが起こした騒動への対処などを通じて、二人は相手の人柄を知り、惹かれあうようになる。巻末の番外編は他のキャラの視点でアイラの格好良さ、凛々しさが書かれていていいね。
読了日:10月31日 著者:富士 伸太
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~貴族院外伝 一年生本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~貴族院外伝 一年生感想
今巻では色々なキャラの視点で貴族院での話を見ることができる。「アンゲリカ視点 神殿の護衛騎士」アンゲリカとローゼマインの神殿での側仕えたちとの交流に心が和む。「ソランジュ視点 閉架書庫と古い日誌」ソランジュがシュヴァルツとヴァイスが再び動き出してそばにいることを心から喜んでいることが伝わってきていいね。
読了日:10月27日 著者:香月美夜
監視国家―東ドイツ秘密警察(シュタージ)に引き裂かれた絆監視国家―東ドイツ秘密警察(シュタージ)に引き裂かれた絆感想
秘密警察シュタージに『情報提供者になれと言い寄られた時にそれを他の人に話したり、あるいはきっぱり断った場合、その人はどうなったのだろうかと訊いてみた。「どうもならなかったんですよ」と彼は言った。「そういうことだったのです。『非協力的人物』と判を押されてファイルがクローズされるだけだったのです。しかし当然、当時はどうにもならないと知り得る人などいませんでした。だからほとんどの場合、拒否できなかったのです」』(P354)
読了日:10月27日 著者:アナ ファンダー
魔法科高校の劣等生(25) エスケープ編<下> (電撃文庫)魔法科高校の劣等生(25) エスケープ編<下> (電撃文庫)感想
前巻末の襲撃を気づいていたのに達也に何も伝えなかったことが露見し、達也と独立魔装大隊との関係は悪化。周の亡霊を取り込んだ九島光宣は、さらにパラサイトと融合してラスボス化する。そしてスターズ内部のごたごたの結果リーナが再び日本に来ることになる。
読了日:10月20日 著者:佐島 勤
マールカラー文庫18  中世ヨーロッパの服装マールカラー文庫18 中世ヨーロッパの服装
読了日:10月20日 著者:A. ラシネ
恋するソマリア (集英社文庫)恋するソマリア (集英社文庫)感想
ソマリの家庭料理を習った時の話や帰国後に早稲田大学に留学していたソマリア人兄妹を家に招待し、習ったソマリ料理をふるまうと『「わあ、ソマリアの味そのままだ!」と二人は目を輝かせて喜んだ。』(P314)というエピソードが好き。
読了日:10月13日 著者:高野 秀行
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員IV」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員IV」感想
今巻はエーレンフェスト領内での話。ローゼマインの色々とやることが多い日常が書かれる。巻末短編「大改造を防ぐには」ギュンター視点の話。下町全体に効果が及んだ大規模な洗浄の魔法後の汚れの取れた綺麗な街並みを見た人々の反応がいいね。
読了日:10月13日 著者:香月美夜
トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))感想
親戚の家に数週間滞在することになったトム。彼は真夜中にそのアパートの裏口から出ると、過去にその場所にあった庭園に出れることを知って、毎晩家をそっと出てはその過去の庭で遊んでいた。そこでトムはハティという女の子と友達になる。その後トムは庭に行けなくなって悲しむ。しかしアパートの家主のバーソロミューおばあさんがハティだとわかり、トムとハティは現代で再会する。トムが家に帰る前にハティとまた会うことを約束して少しかしこまった挨拶をした後に違うなと思ったのか、ハティのもとに戻り抱擁を交わした最後のシーンが好き。
読了日:10月06日 著者:フィリパ・ピアス
魔法科高校の劣等生(24) エスケープ編<上> (電撃文庫)魔法科高校の劣等生(24) エスケープ編<上> (電撃文庫)感想
ディオーネー計画に参加するように圧力をかけられていた達也だったが、ESCAPES計画という別の開発計画を発表して、その計画を行うことを理由にしてディオーネー計画への参加を断る。その後ベゾブラゾフが達也の暗殺を試みる。その攻撃は防いだものの、攻撃を防いだ時に力を限界まで使った水波が倒れてしまった。
読了日:09月30日 著者:佐島 勤
奴隷制の記憶―サマセットへの里帰り奴隷制の記憶―サマセットへの里帰り感想
著者はアレックス・ヘイリーの「ルーツ」を娘と見たことをきっかけに自身の祖先について調べ始めた。最初に著者や母の知る家族の話が書かれる。それより以前のことを調べいくと奴隷だった先祖がサマセットプレイスというプランテーションにいたことがわかる。そしてサマセットプレイスの歴史、そのプランテーションを所有していた一家やサマセットプレイスの奴隷たちの話などが書かれる。その後著者はサマセットプレイス子孫の里帰りという企画を開催する。
読了日:09月30日 著者:ドロシー・スプルール レッドフォード
弥生時代の歴史 (講談社現代新書)弥生時代の歴史 (講談社現代新書)感想
『縄文のまつりの道具を少しでも使っているところでは、社会面に弥生化の兆しが見られないのだ。社会が質的に変化すると縄文のまつりは残ることができない、ということを意味しているのかもしれない。/小規模な集団に分かれ、土偶や石棒を使った祖先のまつりを行っていた中部高地や関東南部の人びとが、労働集約性の高い水田稲作を始めるためには、その前提として集団の統合を必要とした。統合されると、土偶や石棒のまつりは姿を消した。』(N1477)
読了日:09月30日 著者:藤尾慎一郎
労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~ (光文社新書)労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~ (光文社新書)感想
ブレグジットの背景にあるキャメロン政権の緊縮財政に対する不満。緊縮財政で『国立病院には閉鎖される病棟が出現し、公立学校の教員は目に見えて減り、福祉を切られて路頭に出るホームレスは増え、(中略)、地べたレベルでも国の風景が一変した。』(N451)そのように『戦後最大の歳出削減で、(中略)公共サービスを縮小し続けていたキャメロンとオズボーン元財相の政治は、労働者階級からは切実に忌み嫌われていた。その2人が残留派のリーダーとして前面に立ってキャンペーンを繰り広げていた』(N288)。
読了日:09月30日 著者:ブレイディ みかこ
辺境生物探訪記~生命の本質を求めて~ (光文社新書)辺境生物探訪記~生命の本質を求めて~ (光文社新書)感想
地下微生物は『鈍いから一見、何もしてないように見える。ただし長い時間を掛けてみた場合、非常に数が多いので、ゆっくりしたペースであっても、それなりの働きをしているはずだよね。(中略)ウランとか、そのほかいろいろな鉱物資源が鉱床をつくる、貯まってくる、集まってくるという現象が、どうも微生物によってなされる可能性が高いんだ。(中略)微生物は、非常にゆっくりした鈍いペースの化学反応を加速することができる。』(N3000)
読了日:09月23日 著者:長沼 毅,藤崎 慎吾
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVIII ―フォース・スクワッド・ジャム〈中〉― (電撃文庫)ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVIII ―フォース・スクワッド・ジャム〈中〉― (電撃文庫)感想
前半は主人公チーム以外の有力チームのこれまでの動向が書かれる。主人公チームはMMTMとぶつかるが両チームともトライク(三輪モーターサイクル)に乗っていたので、移動しながら撃ちあう戦闘になる。その後ライバルチームのSHINCと戦えそうだとわかって、レンは喜ぶ。そうしてSHINCとの戦いが始まるが、決着がつく前に無粋な横やりが入ったというところで下巻に続く。
読了日:09月15日 著者:時雨沢 恵一
図説 室町幕府図説 室町幕府感想
『長い室町幕府の歴史の中で、将軍の子として生まれ、将軍以外で俗人として活動したのは、義満の補佐役として幕閣の重鎮となった満詮、兄義持を差し置き、義満の後継者に目された義嗣、男子がなかなか生まれなかったため、一度は兄義政の後継者となった義視、堀越公方となった政知、堺公方と呼ばれた義維の五人だけである。』(P48)他の兄弟は有力寺院に入れられて僧侶となり、『将軍家に生まれた女性もほとんど尼門跡といわれる寺院に入って』(P49)いた。
読了日:09月15日 著者:丸山裕之
戦場から生きのびて (河出文庫)戦場から生きのびて (河出文庫)感想
著者は西アフリカの国シエラレオネ出身の元少年兵。内戦で故郷の村が反乱軍に攻撃されて、著者はそれからしばらくの間同年代の少年達と一緒に国内を放浪していた。その後政府軍の少年兵となることを余儀なくされる。少年兵として2年ほど過ごした後、所属する部隊にユニセフの人がやってきたことで少年兵のためのリハビリテーション・センターに入ることになる。そこでの生活やそこを出た後の伯父との生活で日常を取り戻しつつあった。しかしクーデターの勃発でその日常も壊れ、著者は国外に脱出する。
読了日:08月31日 著者:イシメール ベア
アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン (講談社文庫)アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン (講談社文庫)感想
ベトナムの妖怪的な存在『フイハイ&バンボの話にはよく米軍が出てくる。(中略)一般人にとって、「当局」(中略)はそれ自体がブラックボックスであり、巨大な妖怪なのではないだろうか。で、小さな妖怪が出現すると、それを巨大な妖怪が呑み込んでしまうのではないか。あるいは、小さな妖怪が話の終わりにどこかへ去らなければならないが、それは大きな妖怪の懐によって物語が収束するという構造があるのではないか。』(N479)
読了日:08月31日 著者:高野秀行
理想のヒモ生活 11 (ヒーロー文庫)理想のヒモ生活 11 (ヒーロー文庫)感想
今回は善治郎が北大陸に出発するまでの準備などが書かれる。善治郎の北大陸行きが決まって、フランチェスコ王子に長い船での航海を前に善治郎がいざという時に安全に退避するための魔道具や長い船上での生活を少しでも快適にするための魔道具を依頼する。そして善治郎たちが黄金の木の葉号に乗船して出航したところでこの巻は終わる。
読了日:08月31日 著者:渡辺 恒彦
ピラミッド: 最新科学で古代遺跡の謎を解く (新潮文庫)ピラミッド: 最新科学で古代遺跡の謎を解く (新潮文庫)感想
古代エジプトでは砂を研磨剤にして銅の刃が付いた筒状ドリルとのこぎりで固い花崗岩を切ったと考えられる。実験考古学の結果を踏まえると、クフ王の石棺を作成する際に『摩耗した銅の量は四三四キロ、研磨に使われた砂は三七トンに及んだと考えられる。』(P99)装飾のないクフ王の棺は質素な造りに見えるが『歴史的には、その棺は花崗岩が用いられた「初めて」の王の棺であり、(中略)恐ろしいほどの労力と時間を掛けて造られた、すさまじく手間のかかる創作物である。』(P156-7)
読了日:08月26日 著者:河江 肖剰
ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン (GA文庫)ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン (GA文庫)感想
ゴブリンスレイヤーの新人冒険者時代の話。彼の最初のゴブリン退治は洞窟に棲み付いたゴブリン集団が相手。ゴブリンスレイヤーが初陣で色々とミスがあったり、敵のゴブリン集団にホブゴブリンやゴブリンシャーマンがいたということもあって緊張感がある戦いとなっていて面白い。
読了日:08月19日 著者:蝸牛 くも
魔境アジアお宝探索記 骨董ハンター命がけの買い付け旅 (講談社+α文庫)魔境アジアお宝探索記 骨董ハンター命がけの買い付け旅 (講談社+α文庫)感想
「呂宋葉茶壺」平安末期から鎌倉時代に中国から伝わった葉茶壺が戦国時代に名物化していた。戦国時代の商人呂宋助左衛門は宋時代にフィリピンに渡った葉茶壺を買って大名に売りさばいて莫大な富を築いた。著者はそんな呂宋葉茶壺を入手するためにフィリピンのディーラーたちに声を掛けると多くの葉茶壺がでてきた。『壺は中国から茶を詰めて送られてきた容器である。それが我が国では将軍家や寺院が宝物として保存し大切にしていたが、フィリピンではシャーマンの薬入れとして用いられていたのであった。』(N754)
読了日:07月31日 著者:島津法樹
新装版 マムルーク: 異教の世界からきたイスラムの支配者たち (UPコレクション)新装版 マムルーク: 異教の世界からきたイスラムの支配者たち (UPコレクション)感想
マムルーク朝時代に存在したマムルークのための軍事学校。スルタンによって購入された青少年のマムルークはその軍事学校に入学した。そこで『教養と武芸の課程を終えると、スルタンから卒業と奴隷身分からの解放を示す証書(イターカ)を与えられ、さらに武具や馬にくわえて生活の基礎となるイクターを授与されてマムルーク軍団に編入された。(中略)卒業と同時に、奴隷身分から解放されて自由人となったにもかかわらず、かれらはその後も「スルタンのマムルーク(奴隷軍人)」とよばれ、もとの主人との強い絆を保ちつづけた。』(P128)
読了日:07月31日 著者:佐藤 次高
深海のパイロット~六五〇〇mの海底に何を見たか~ (光文社新書)深海のパイロット~六五〇〇mの海底に何を見たか~ (光文社新書)感想
『「6K」のパイロットの樋口さんが熱水を噴きだすチムニーを採集したとき、先端だけをつまんで取るつもりが根元からポキンと折れてしまった。それを持っていくとなると重すぎるので取り直そうと思ったが、研究者は目ざとく見ていて「それが欲しい、それが欲しい」という。仕方なくマニピュレータの下にあるサンプルバスケットに入れたが、いくら前後トリムを調節しても水平を保てない。結局、その時は前屈みでんつんのめりそうになりながら、ずっと操船していたそうである。』(N1133)このエピソードが微笑ましくて好き。
読了日:07月28日 著者:藤崎 慎吾,田代 省三,藤岡 換太郎
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVII ―フォース・スクワッド・ジャム〈上〉― (電撃文庫)ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVII ―フォース・スクワッド・ジャム〈上〉― (電撃文庫)感想
第四回スクワッド・ジャムが開幕。今回レンたちは自爆攻撃を仕掛けてくるチームをしのぎきり、今回の特殊ルールによって出現するモンスターの襲来も退ける。その後のマップスキャンで7チームが固まって結託チームとなっていることがわかる。その結託チームの中にはレンが特に意識するライバルチームであるSHINCの名もある。SHINCが結託チームに加わった理由はわからないが、大変な戦いになりそうだ。
読了日:07月21日 著者:時雨沢 恵一
牛を飼う球団牛を飼う球団感想
四国独立リーグ高知ファイティングドッグスは存亡が危ぶまれる状態だったが、2007年に北古味鈴太郎氏がオーナーとなってから行った色んな試みのかいがあって経営再建できた。「第3章 牛を飼う」高知球団で牛を飼っていた時にその世話係をしていた現日本ハムの通訳の人の話。「第4章 農業事業部」農業生産法人で働いていた人が高知球団で農業事業部長として仕事をしている。球団が農業専門の人を雇っているというのは他にはない特色で面白い。
読了日:07月21日 著者:喜瀬雅則
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員III」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員III」感想
今までローゼマインはルッツたちと神殿の隠し部屋でマイン時代のようなざっくばらんな話し合いを行っていて、その交流が心の支えとなっていた。しかし、そろそろ年齢的に彼らを隠し部屋に入れるのは良くないということで、隠し部屋で今までどおりの会話をするのは今回が最後となる。その最後の今までどおりの会話でローゼマインとルッツが新しい約束を交わしたシーンがいいね。
読了日:06月30日 著者:香月美夜
誰のために―石光真清の手記 4 (中公文庫 (い16-4))誰のために―石光真清の手記 4 (中公文庫 (い16-4))感想
郵便局の局長として日々を過ごしていた石光氏は、弟の提案もあって錦州に貿易会社を設立して再び中国に渡る。商売は順調だったが、ロシア革命が発生したことで軍からの依頼を受けて再びロシアへ行くことになる。そこで石光氏はロシア側と日本側の間に立って苦悩する。無力感を覚えて職を辞して会社に戻った石光氏だったが、その間に会社の経営状態が酷い状態になっていた。そのため無力感に覆われる暇もなく、一度日本に帰って家族に会った後に会社をどうにかするために再度大陸に戻る。どれもがままならずに終わるのが物悲しい。
読了日:06月24日 著者:石光 真清
ソードアート・オンライン プログレッシブ6 (電撃文庫)ソードアート・オンライン プログレッシブ6 (電撃文庫)感想
6層のダークエルフの拠点でキリトやアスナと同じくエルフ戦争キャンペーン・クエストを進めているパーティーであるキューザックと出会う。そして彼らからはじまりの街の中にもお使いや探し物系のクエストなど安全に稼げるクエストがあって、そうしたクエストで経験点を稼いでレベルを上げてから街の外にでたといった話を聞く。そのような攻略集団以外のプレイヤーの話も面白い。
読了日:06月16日 著者:川原 礫
オーバーロード13 聖王国の聖騎士 下オーバーロード13 聖王国の聖騎士 下感想
都市防衛戦でのネイアの奮戦が描かれているのがいいね。それから今まで出番が少なかったシズの出番が多いのもよかった。またルーンを宣伝するために敵方を務めるヤルダバオトデミウルゴスが召還した憤怒の魔将LV84)やその側近悪魔などがネイアが持つアインズから借りたルーンの入った武器を讃えているが、ことごとくスルーされて目的を果たせていないのも面白い。

読了日:05月31日 著者:丸山 くがね
植物はなぜ薬を作るのか (文春新書)植物はなぜ薬を作るのか (文春新書)感想
植物が生産した防御物質が薬として利用されている。その化学成分には捕食者を寄せ付けなかったり病原微生物を生育させないために強い生物活性(生物に作用して生体反応を起こさせること)がある。『この強い生物活性という性質は、よく効く優れた薬が持つべき重要な性質の一つなのです。』(N983)例えば『ベルベリンは、病原菌のリボ核酸やタンパク質合成を阻害して強い抗菌作用を示し、病原菌の感染から植物自身を守っていると考えられます。/ベルベリンは、この抗菌作用を利用し、下痢を止める整腸薬として用いられています。』(N998)
読了日:05月31日 著者:斉藤和季
パタゴニア (河出文庫)パタゴニア (河出文庫)感想
アルゼンチンとチリにまたがる地域であるパタゴニアなどを旅した記録やさまざまなルーツを持つパタゴニアに暮らす人々の話、土地にまつわる様々な物語が書かれる。1860年にフランス人弁護士オレリー=アントワーヌが建国を主張した国であるアラウカニアおよびパタゴニア王国の話は面白い。また『ビーグル号に誘拐されてイギリスに行った先住民』(P379)ジェミー・バトンの話も興味深かった。
読了日:05月26日 著者:ブルース チャトウィン
ログ・ホライズン11 クラスティ、タイクーン・ロードログ・ホライズン11 クラスティ、タイクーン・ロード感想
久しぶりの新刊。クラスティは元居た場所から飛ばされて特殊な呪いによって記憶の一部を失い、サーバーを越えた移動やHPの回復ができない状況になっていた。だが、記憶を奪った黒幕の配下である典災との戦いの最中に自身の記憶を取り戻した。クラスティにかけられた呪いはまだ完全に解けたわけではないのだが、彼はその呪いを押し付けた敵を倒すという目標ができて楽しそうだ。
読了日:05月19日 著者:橙乃 ままれ
アイヌ学入門 (講談社現代新書)アイヌ学入門 (講談社現代新書)感想
アイヌのクマ祭り(イオマンテ)では、子グマを生け捕りにして集落で一年から数年飼育したのちに神の国へ送り返す。縄文時代にはイノシシを一定期間飼養して祭りに用いるというイオマンテと同じモチーフを持つ祭りが存在した。イノシシが生息しない伊豆諸島や『北海道の縄文人は本州からイノシシを移入し、本州で行われていたのと同じ祭りをおこなっていた。(中略)縄文社会におけるイノシシ祭りは、私たちが想像する以上に大きな意味と普遍性をもつものだったようなのです。』(N922)
読了日:04月28日 著者:瀬川拓郎
ゴブリンスレイヤー7 (GA文庫)ゴブリンスレイヤー7 (GA文庫)感想
今回ゴブリンスレイヤー達は、妖精弓手姉の結婚式があるということでエルフの森に行く。しかしエルフの街の近くでゴブリンが出現していることから、一行はゴブリン退治に向かう。今回ゴブリンが巣くう遺跡は広く、ゴブリンスレイヤー達は敵に気づかれないようにしつつ遭遇したゴブリン達を討ち取りながら進む。敵地で休息をとったり、崩れた階段を蜥蜴僧侶が壁を掴んで乗り越えたりという冒険感があって面白い。そして最後にはゴブリンスレイヤーらしい方法でゴブリンたちを一掃するのもいいね。
読了日:04月14日 著者:蝸牛 くも
死の舞踏: 恐怖についての10章 (ちくま文庫)死の舞踏: 恐怖についての10章 (ちくま文庫)感想
人知の及ばぬ悪、外から襲い掛かる運命としての恐怖を描く『"外なる悪"をテーマにするホラーのほうは、(中略)男の子の冒険物語の変形にしかならない傾向が強』(P155)い。『それでも、規模が大きくてすさまじいのは"外なる悪"の概念のほうだ。ラヴクラフトはそこを理解していた。彼の途方もなく巨大な悪の物語が強烈な印象を与えるのはそれゆえだ。(中略)『吸血鬼ドラキュラ』が驚くほどの成功をおさめたのは、"外なる悪"の概念を人間型にしたからではないかと思われる。』(P155-6)
読了日:03月31日 著者:スティーヴン キング
室町幕府将軍列伝室町幕府将軍列伝感想
『近年、『太平記』は、その成立に室町幕府が大きく関与していたことが指摘され、いわば室町幕府の準正史、「室町幕府創世記」としての性格をもつことが明らかにされている。』(P11)「太平記」の尊氏に関する記述は『おおむね室町幕府創業者としての尊氏を美化しようとする姿勢が明らかであり、やはりこの書物の誕生の背景に、種々の政治的な力が働いていたことを十分に想像させる。』(P22)そのため「太平記」では尊氏と行動を共にし、後に敵対した弟の直義が尊氏の事績のマイナス面を背負う役回りになった。
読了日:03月31日 著者:清水克行
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員II」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員II」感想
図書館にいる魔術具シュヴァルツとヴァイスの主の座をめぐってのダルケンフェルガーとの宝盗りディッター対決。ローゼマインは奇襲で早々に勝つこともできるだろうけど、先のことを考えて相手と実力差があることを自覚してほしいと思っているのは領主候補生らしくていいね。「主が不在の間に」ローゼマインの護衛騎士見習いのレオノーレ視点での、ローゼマインが一時帰還した時の貴族院での話。ヴィルフリートの配慮が足りないところが、ローゼマインの側近によくない印象をあたえていることが書かれる。
読了日:03月31日 著者:香月美夜
コリーニ事件 (創元推理文庫)コリーニ事件 (創元推理文庫)感想
犯人の動機不明のまま始まった裁判だったが、裁判も終わりに近づいた時に犯人の動機と過去の出来事が語られる。その事実を聞いて法廷の雰囲気は一変する。最終盤に法廷で語られる、その過去の出来事に関する法律の解釈や適用などの話が刺激的で面白い。
読了日:03月25日 著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
図説 金枝篇(下) (講談社学術文庫)図説 金枝篇(下) (講談社学術文庫)感想
ローマのサトゥルナリア祭では、その期間中主人と奴隷の地位が逆転して主人が奴隷の給仕をした。伝説によると、ローマ兵は下モエシアのドゥロストルムで毎年祭りの三十日前にくじで仲間から一人を選びサトゥルヌス王の扮装をさせて、王の役の男は三十日の期間中好きなことすることができたが、祭りの日がくると『男は自ら扮する神の祭壇に立ち、わが喉をかき切って果てた』(P170)。バビロニアのサカイア祭では祭りの期間中だけ一人の罪人が専制君主を演じ、本物の王の愛妾たちを自由にし酒色にふけったが、最後には縛り首もしくは磔にされた。
読了日:03月24日 著者:ジェームズ.ジョージ・フレーザー
ソードアート・オンライン プログレッシブ5 (電撃文庫)ソードアート・オンライン プログレッシブ5 (電撃文庫)感想
六層はパズルをテーマにした階層。この階の最初の街スタキオンは宿の部屋に入るにもパズルを解く必要があるとは大変だ。キリトとアスナはこの階層最初の街の領主とパズルの呪いに関するクエストを攻略していく。そのクエストの途中でNPCに麻痺させられて、布袋に入れられ他のプレイヤーが近くにいるなか馬車に乗せられて移動するというイベントがある。そうして二人が麻痺しているところを狙って始末しにきた襲撃者たちと戦うことになる。
読了日:03月10日 著者:川原 礫
スペインレコンキスタ時代の王たち: 中世800年の国盗り物語スペインレコンキスタ時代の王たち: 中世800年の国盗り物語感想
8世紀前半にイベリア半島北部沿岸の山岳地帯を残すのみとなったイベリア半島でのカトリック勢力が勢力拡大していく様子や王家の相続や婚姻、それに関連した国の集合離散の大まかな流れを知ることができていいね。分割相続で複数の国に分かれたり、王家の婚姻などで複数の国がまとまったりなどの国の成り立ちの話が面白かった。
読了日:02月28日 著者:西川 和子
ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット2 (電撃文庫)ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット2 (電撃文庫)感想
「骨休 旅籠夜話」VRMMOアスカ・エンパイアに新しく実装される予定のリゾートの温泉宿のテストプレイの話。NPCが妖怪だから喋らなかったり不自然な挙動をしても自然に見えるから、NPCの挙動が自然だと好評などの開発側の工夫や裏事情の話も面白い。「鬼姫双紙」自ら失踪した真尋の父視点のシーンが悪い予想をさせる不穏なものだったけど、最終的にはハッピーエンドとなったのも良かった。
読了日:02月25日 著者:渡瀬 草一郎
開高 健 電子全集15 オーパ、オーパ!!2開高 健 電子全集15 オーパ、オーパ!!2感想
「モンゴル編」あまり魚を食べず、釣り人もほとんどいないモンゴルでは大きなイトウがまだ多く残っていると聞いて、共産主義体制のモンゴルへイトウ釣りへ行く。テレビ企画で86年と87年の二度行った。「付録1・担当写真家による回顧談他」では著者の旅に同行していた人によるモンゴル編の裏話や著者との思い出などが語られる。93年にウランバートル新聞は「モンゴル出自の開高ウブー」(ウブーは好々爺、おじさんといった意味)という特集記事を掲載し、モンゴルテレビは「開高ウブーの道」という番組を作ったという話も面白い。
読了日:02月17日 著者:開高健
未来国家ブータン (集英社文庫)未来国家ブータン (集英社文庫)感想
ブータンは九州よりも少し大きい面積に人口70万人弱の小さな国だが、環境立国として進んでいる。ブータンに近しいヒマラヤの国シッキムとチベットはそれぞれインドと中国に吸収された。ブータンの独自路線は『「独自の国なんですよ!」と常にアピールし続けないと生き残れないブータンの必死さの現れなんだとしみじみ思う。』(N2097)ブータンは『伝統文化と西欧文化が丹念にブレンドされた高度に人工的な国家だった。国民にいかにストレスを与えず、幸せな人生を享受してもらえるかが考え抜かれた』(N3253)国。
読了日:02月10日 著者:高野秀行
インカ帝国探検記 - ある文化の滅亡の歴史 (中公文庫)インカ帝国探検記 - ある文化の滅亡の歴史 (中公文庫)感想
征服前のインカ帝国の話やフランシスコ・ピサロのインカ征服の話、そして征服後のインカの話が書かれる。インカの歴史をほとんどしらなかったので面白かった。『征服後のインカは、首都のクスコ西北の低地森林地帯に移って、三五年間独立を守った。彼らはゲリラ戦によってスペイン人を悩ましたが、そのときどきの政治情勢に敏感に反応し、ときによってはスペイン人と巧みな外交交渉をおこなって、すこしでも自己の権益を増大し、なんとか生き延びようとした。』(P243)
読了日:01月31日 著者:増田 義郎
ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワ文庫JA)ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワ文庫JA)感想
SF連作短編集。全ての短編で登場する歌姫と呼ばれる人型のロボットDX9は安価で頑丈なため色々な用途で使用される。「ハドラマウトの道化たち」ラストでの手負いのDXタヒルがアキトに商会のテントが下にあるから一人で落ちて逃げるように促したが、そのまま捨て置けないとタヒルを掴んで一緒に下に落ちて短編が終わる。このラストシーンは「解説」に書いてある、建物から『日本製のロボットが落下し続けるというのが、この連作の共通項』(N2901)を意識すると、良いシーンというだけではなくコミカルさもあって面白い。
読了日:01月31日 著者:宮内 悠介
「岩宿」の発見 (講談社文庫)「岩宿」の発見 (講談社文庫)感想
在野の研究者である著者は、岩宿で関東ローム層中に石器を発見したことで、それまでの関東ローム層の年代には人類は住んでいなかったという定説を覆した。主に子供時代から23歳での岩宿の発見までが書かれる。ついに関東ローム層の中から定形石器を発見した著者が、石器を洗うために近くの沼辺に行くとそこで遊んでいた子供達が集まって来る。その子供たちに石を見せて昔の人が使っていたものだと説明すると、子供たちは綺麗だといながらその石を手にとって見る。著者が子供たちのそんな姿を見ながら、発見の感激に浸っているというシーンが好き。
読了日:01月14日 著者:相沢忠洋

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