水辺にて on the water / off the water

水辺にて on the water / off the water (ちくま文庫)

水辺にて on the water / off the water (ちくま文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
水辺の遊びに、こんなにも心惹かれてしまうのは、これは絶対、アーサー・ランサムのせいだ―そう語り始められる本書は、カヤックで湖や川に漕ぎ出して感じた世界を、たゆたうように描いたエッセイ。土の匂いや風のそよぎ、虫たちの音。様々な生き物の気配が、発信され受信され、互いに影響しあって流れてゆく。その豊かで孤独な世界は、物語の根源を垣間見せる。

エッセイを読むの結構久々。詩的なんだけど、自然な表現で読んでいて心地いい、そして穏やかな雰囲気なのに読んでいて全然退屈しないのがすごいなあ。木や鳥の種類をわかるっていいよね、僕はそういうの全然知らないから憧れるね。
『私たちはペイグという、この、驚くべき記憶力の持ち主についてしばらく話した。日常の小さな悲喜こもごも、英雄譚でもなければ、有名な人物が絡んでくるわけでもない、それでも毎日はこんなにエキサイティングだ。』(P111)この説明で今まで聴いたことのなかった作家だけどペイグ・セイヤースの本が読んでみたくなった。けど、邦訳はないのかな?