百頭女

百頭女 (河出文庫)

百頭女 (河出文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
惑乱、私の妹、百頭女。エルンストの夢幻世界、コラージュ・ロマンの集大成。今世紀最大の奇書、待望の文庫化。

内容紹介
ノスタルジアをかきたてる漆黒の幻想コラージュ――永遠の女・百頭女と怪鳥ロプロプが繰り広げる奇々怪々の物語。今世紀最大の奇書。瀧口修造澁澤龍彦赤瀬川源平・窪田般彌・加藤郁乎・埴谷雄高の六氏が寄せた貴重なテキスト付。

コラージュ小説と呼ばれているらしいけど、コラージュの絵とキャプションが少しだけなので、こんなのも小説って呼ぶのかと驚いた。
つながりとか筋がよくわからなかったけど、最後の訳者の解説でそういうことだったんだとなんとなくわかったけど、それがなかったら個人的には、わけのわからないままだった。
最初の絵と最後の絵は同じだけど、最後の絵のほうは最初の絵よりやや小さくなっているけどそれの意味はなんなのだろう。

無燈の闇があり混沌がある。キャプションの意味にとらわれすぎるのは愚劣だが、その一つのなかで、百頭女とは誰かと尋ねられた猿が答えている。〈俺は百頭女を見ているだけで充分〉と。猿は人間よりも賢い。