探偵映画

探偵映画 (文春文庫)

探偵映画 (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
映画界の鬼才・大柳登志蔵が映画の撮影中に謎の失踪をとげた。すでにラッシュも完成し、予告篇も流れている。しかし、結末がどうなるのか監督自身しか知らないのだ。残されたスタッフは、撮影済みのシーンからスクリーン上の犯人を推理していく…。『探偵映画』というタイトルの映画をめぐる本格推理小説

我孫子さんの小説を読むのは、一年ぶりくらい。
探偵小説は、前から気になっていたので、復刊されることを知ってから楽しみに待っていた。
期待して待っていた作品を読むと、普通に読んだらいい作品だと思うし面白いと感じながら読むことができる作品でも、期待が大きすぎてあまり楽しむことができないこともしばしばあるけれど、この作品は期待に違わずに面白かった。

昨日、途中まで読んで当たっていたらいいなと思ったことは、以下をドラッグしてお読みください。


・美奈子と監督は親娘 ○

・美奈子は監督の協力者で、メイキングビデオを撮っているのは、映画にそれを組み入れるためで、『予告編』で、何分の予定か、と問われて、一時間から三時間の間といったのは、そのため △

監督が失踪しても、冷静にメイキングビデオの為のカメラを回しているのが少し怪しいなあと考えて、美奈子が監督側の人間だということは、わかりやすかった。監督側の人間だとしたら、娘だということが妥当なんじゃないかなという考えました、239-240の、「まだよく分からないんだけど……たとえばここまでの分は全部映画の撮影だったとかね」といっていたので、全部検討違いだったのか、と少しがっかりして、もしそうだったら、(まあ気がついて当然の部分なのかもしれないけど)と昨日言っていたのはかなり恥ずかしいなあと思ったが、娘だということと協力関係だったことは当たっていたので良かった。
メイキングビデオを映画に組み込むのではなく、そのまま、宣伝の為のレンタルビデオにするとまでは考えが及ばなかった。
監督が実際に考えていた映画の解決シーンは、最後までわからなかった。