予告された殺人の記憶

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

内容（「BOOK」データベースより）
町をあげての婚礼騒ぎの翌朝、充分すぎる犯行予告にもかかわらず、なぜ彼は滅多切りにされねばならなかったのか?閉鎖的な田舎町でほぼ三十年前に起きた幻想とも見紛う殺人事件。凝縮されたその時空間に、差別や妬み、憎悪といった民衆感情、崩壊寸前の共同体のメカニズムを複眼的に捉えつつ、モザイクの如く入り組んだ過去の重層を、哀しみと滑稽、郷愁をこめて録す、熟成の中篇。

ビカリオ兄弟は、人に見られず即座に殺すのに都合のいいことは、何ひとつせず、むしろ誰かに反抗を阻んでもらうための努力を思いつく限り試みたというのが真相らしい。だが、その努力は実らなかった。

ガルシア=マルケスは、百年の孤独を２年くらい前に読んで以来。
ガルシア=マルケスの著作は、全集になっているからそちらの方で集めようかなと、百年の孤独を読み終わった後くらいには思ったけど、やっぱり単行本で何冊も集めるほどの金が無いのと、あったら、文庫本を何冊か買ってしまうので結局百年の孤独を読んで以来読めていなかったので、文庫で出ていた本書を購入し読了。
実在の事件をモデルにした、本人が自分の最高作と呼んでいる作品。
１５０ページ弱の中篇小説。
ページ数の割りに多くの人物が登場するけど、一人ひとりちゃんと描かれていて、あれ、これ誰だったけ、という風に混乱するようなことが無いのが良かった。
短い作品なのに、とても濃い。