初恋ソムリエ

初恋ソムリエ

初恋ソムリエ

内容紹介
廃部寸前の弱小吹奏楽部に所属する穂村チカと上条ハルタ吹奏楽部の甲子園「普門館」を目指して日々練習を重ねる二人に、難事件が? 話題作『退出ゲーム』待望の続編!

長々としたため息のあと、全身に白粉、赤ふんどし姿の男子生徒が進み出た。演劇部の部長、同級生の名越だった。
「まさか服装や見た目で人を判断するんじゃないんですよね、先生?」
(P11)

「馬鹿っ、馬鹿っ、私がお世話してるのっ」
 帰ろうかチカちゃん。――うん。踵を返す私達の制服を涙目になった芹澤さんがつかんで離さない。なんなのよ。
「上条春太です。日頃、直子さんにお世話されています」ハルタも伯母さんに深々と頭を下げ、
「穂村千夏です。直子さんがいないと生きていけません」わたしも深々と頭を下げる。
(P207)


初恋ゲームの続編。前作よりも部活動の要素が多め。
この高校は、前作に出てきた発明部とか、初恋研究会とか変わった部が多いな。
表題作は、結構早くどういう風になるかがわかった。ミステリーでは種明かしまで、どういうことかは理解できないことが多いというかほとんどなのでここまで明瞭に結末がわかるというのは、記憶に無いのでもしかしたらはじめてかも。だから余計に嬉しいような感じ。