犬婿入り

犬婿入り (講談社文庫)

犬婿入り (講談社文庫)

出版社/著者からの内容紹介
多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」の話をしていたら本当に〈犬男〉の太郎さんが押しかけてきて奇妙な2人の生活が始まった。都市の中に隠された民話的世界を新しい視点でとらえた芥川賞受賞の表題作と「ペルソナ」の2編を収録。

多和田葉子(多和田葉子 - Wikipedia)さんの小説を読むのは初めて。日本でデビューする前にドイツで本を出していると知って、その珍しい経歴で興味を持った。
この本を読み終えて、カバーをはずして裏表紙を見たときに、芥川賞受賞作だったことを知った。

ペルソナ
ドイツに留学している日本人の姉弟の姉道子が主役の短編だか中編小説。
道子がメインなんだけど、切れ目無く他の人物の視点とかに切り替わるのが不思議な感じで、今まで読んだことのないような感じの語り方。
題材があまり好みじゃないから、楽しめなかった。
最後の道子が能面を被ったまま、街を出歩いているのは面白かった。

犬婿入り
初対面で、出会って直ぐに、押し倒して肛門を舐めた犬男(とは言っても見かけは普通の男らしい)とそのまま同居しているのが、シュールで可笑しい。