シュガーダーク 埋められた闇と少女

内容(「BOOK」データベースより)
えん罪により逮捕された少年ムオルは、人里離れた共同霊園に送られ墓穴を掘る毎日を送っていた。そんなある夜、自らを墓守りと名乗る少女メリアと出逢う。彼女に惹かれていくムオル。だが謎の子供カラスから、ムオルが掘っている墓穴は、人類の天敵・死なずの怪物“ザ・ダーク”を埋葬するものだと聞かされる!混乱するムオルは、さらにダークに殺されるメリアを目撃してしまい―!?第14回スニーカー大賞大賞受賞。


主人公のオムルが『戦場モグラ』と呼ばれる元兵士だということもそうだけど、ファンタジーの世界だというのに(冷蔵庫、自動車があるので、たぶん現代だと思う)墓守りの少女メリアとのふれあいというか恋愛のパートが主で進んでいくというのも、珍しい。一目ぼれとかよりも、ムオルがメリアを助けるために自分もリスクを冒す選択をする理由に納得ができるけど。
主人公は少年だけど、元兵士ということもあってか、冤罪になったという状況に対して、自己憐憫に陥ったりすることもなく、脱走のタイミングを計る、精神的な強さがあって好き。
ムオルは、メリアのために彼女を傷つける選択を選べる覚悟がいい。