芝生の復讐

芝生の復讐 (新潮文庫)

芝生の復讐 (新潮文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
雨に濡れそぼつ子ども時代の記憶と、カリフォルニアの陽光。その明暗のはざまに浮かびあがる、メランコリアの王国。密造酒をつくる堂々たち祖母、燃やされる梨の木、哀しい迷子の仔犬、ネグリジェを着た熊、失われた恋と墓のようなコーヒー、西瓜を食べる美しい娘たち…。囁きながら流れてゆく清冽な小川のような62の物語。『アメリカの鱒釣り』の作家が遺したもっとも美しい短篇集。

 ブローディガンさんの本を読むのはこれで三冊目。自伝的な作品など含む短編、掌編集。ジャンルが多様なので飽きることなく、一気に読んだ。特に気に入った作品は『サン・フランシスコYMCA賛歌』