愚行の世界史(下) - トロイアからベトナムまで
愚行の世界史(下) - トロイアからベトナムまで (中公文庫)
- 作者: バーバラ・W・タックマン,大社淑子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2009/12/22
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
歴史家タックマンが本書で詳述するのは、トロイアの木馬の故事、プロテスタントの分離を招いたルネサンス期教皇たちの堕落、アメリカという植民地を失ったイギリス議会の思い上がり、そして最後に連続五人の大統領の任期を通じて延々と続いたベトナム戦争をとりあげる。
ジエムは弱者特有のひねくれた権力をふるっていた。すなわち抱えている問題が大きくなればなるほど、彼はいっそう多大な援助を要求し――それを与えられた。依存関係においては常に、倒れるぞ倒れるぞと脅すことによって、被保護者の方が保護者を支配することができる。(P181)
ヨーロッパ戦線での戦略爆撃(地上戦に関連した先述爆撃と区別して)は決定的な効果をあげるに至らなかった、という結論を出していた。それは、ドイツの物理的戦闘能力をそれとわかるほど縮小しもしなかったし、また、より早く話し合いに応ずる態度も引き起こしもしなかった。この調査が発見したのは、修理が異常なほど早かったこと、士気は全然低下しなかったことだった。事実爆撃は敵の士気を高揚させたことさえあった。(P285)
役人はつねに、阻止するには内部にいるほうがより大きな影響力を発揮できるからと自分で自分を納得させ、それから今度は、権力とのつながりが切れてしまうと困るからと、黙従してしまう。(P289)
歴史の本は普段あまり読まないジャンルの本なので、読むのに時間が結構かかってしまった。下巻は、上下巻に分かれている四章のアメリカ独立戦争の残りと、ベトナム戦争の話。名前を覚えるの(というか忘れないでいるのが)大変だった。けど、面白かったので、『八月の砲声』もそのうち読もうと思う。
近代史よく知らないので、ベトナム戦争がどうやって、どうして起こったのかをこの本を読んでようやく知った。歴史興味あるけど、全然知らないことばかりなので、これからも読んで行きたい、けど読むのに時間がかかるからどのくらいのペースで読めるかはわからないけど。