天使

天使 (文春文庫)

天使 (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
第一次大戦前夜、天賦の“感覚”を持つジェルジュは、オーストリアの諜報活動を指揮する“顧問官”に拾われ、その配下となる。混迷の欧州で繰りひろげられる、“選ばれし者たち”の闘いの結末は!?堕天使たちのサイキック・ウォーズ。

最近読むペースが遅くなったけど、その分こういう内容の濃い小説を読む時に感じていた読みづらさがかなり減じた。
セルビア郡に潜入するところで、彼に辛く当たる軍隊式の厳しい扱いを受けても表面は知らないけど内面では感情を平静に保っているところはいい。そこでそんな扱いに憤慨するような人物が主人公だったら、読んでいてそういう感情に引っ張られて主人公にそうするキャラにイラついてしまい、心穏やかに読めないので、こういう冷静で頭のいいキャラは好き。ダーフィットの死のシーンは綺麗で良い。続編の『雲雀』もなるべく速めに読みたい。