ピューリタン革命と複合国家

ピューリタン革命と複合国家 (世界史リブレット)

ピューリタン革命と複合国家 (世界史リブレット)

内容(「BOOK」データベースより)
十七世紀中葉にブリテン諸島で起きた事件は、「革命」なのか、「内戦」なのか?かつて「イギリス革命」と呼ばれて疑われなかった名称が、最近はさまざまな立場から見直されている。本書は「ピューリタン革命」を、イングランドスコットランドアイルランドウェールズという四国の相互関係から再検討し、イングランドを中心とした複合国家が形成される重要な転機としてとらえなおす試みである。

ピューリタン革命(三王国戦争。ブリテン革命。最近では「イングランド内戦」と呼ばれることもあるなどなど、表す名称がやたらと多いね)についてちょっと興味がわいたので、とりあえずページ数少なくて読みきりやすそうなこの本を読んだ。「世界史リブレット」というシリーズの本読むのはじめて、大きいな。
『内戦で勝利したクロムウェルら独立派にとって、しだいに敵の姿がはっきり見えてきた。それは、国王と彼を支えるスコットランドアイルランドの勢力であった。こうして独立派は、不本意ながらも国王処刑へと進み、アイルランドスコットランドの征服に乗り出すことになった。』(P57)国王の処刑、不本意だったのか、結構意外だ。
『思想史的にみるならば、「セクト」による分離協会の設立や平等派による人民主権論の主張は、信教の自由や政治的自由の基礎をつくりあげ、近代民主主義につながる要素を持っていた。しかし、革命の中心部にいた独立派の聖職者や政治家の思想は、単純に近代思想とは直結できないものがある。彼らは、排外的な反カトリック意識を表明し、「反キリスト」を敵視する専念王国論を説いて、内戦の遂行に寄与し、「紙に選ばれた民」からなる共和国を建設しようとした。』(P72-73)確かに中世的なものと近代的なものが交じり合って不思議な感じだ。
大まかな流れを説明してくれたのはありがたい。とりあえず追うので精一杯だったので、忘れないうちに、この近辺の本をもう何冊か読もう。