薔薇のマリア 15.愛も憎しみも絶望も

内容(「BOOK」データベースより)
「あたしは“ハニーメリー”。ハニーでいい」あー、もう―寝てたのに、寝てたのに。マリアローズの眠りを妨げたのは、輝く瞳の女。マリアはすぐにこの女が厄介事の種だと直感する。女は禁じられた技術に手を出して、組織から追われる機術師―背を伸ばし、髪と瞳の色を変え、利き腕も変えて逃亡者として生きてきた。マリアに満ちる嫌な予感…。風雲急を告げるエルデンで、蛍光緑のハニーとの出会いがZOOを新たな運命に誘う。

今巻から終章突入。冒頭、トマトクンの過去パートからはじまる。「女王陛下」ってだれだろう、なんか重要そうな感じだけど。
ハニーメリー、初登場とは思えないほどZOOの面々となじんでるなあ。
カタリとアーニャ・クチルバの交際、カタリ本当におめでとう。
ジュジ/ルイ・カタルシスは、錬金士連合。EMU。贖罪の緋山羊。モルフォ党。ラフレシア第三帝国。と予想以上の範囲に強い影響力を持っているって強大な黒幕だったんだな。

「ていうか、ZOO、すごい。マリアローズだって、指示ばんばん飛ばしてたし、あたしどう動けばいいか、よくわからなかった」
「……いろいろな経験を、積んできたから……一朝一夕にはできないですよ、がんばってるんです……マリアは」
「うん、状況判断が速くて、ミスしてもすぐ取り戻そうとしてた。打たれ強い人だね」
「マリアがいつも踏んばっているから……わたしだって、もっとやれる……そんな風に思わされたことが……何度もあります」
(P357)

マリア、こうして他の人の視点から成長が語られているとなんだか嬉しい。
リルコ、マリアの特殊性に気付かなかったようだから、あちらサイドでもわかる人とわからん人がいるのかな?(まあ、SIXみたく気付かなかったのかもしれないけど)
それとマリアの特殊性は世界の中でどういう位置を占めているのかまだいまいちわからないな、どのくらいに明かされるんだろ。