象られた力

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

内容(「BOOK」データベースより)
惑星“百合洋”が謎の消失を遂げてから1年、近傍の惑星“シジック”のイコノグラファー、クドウ円は、百合洋の言語体系に秘められた“見えない図形”の解明を依頼される。だがそれは、世界認識を介した恐るべき災厄の先触れにすぎなかった…異星社会を舞台に“かたち”と“ちから”の相克を描いた表題作、双子の天才ピアニストをめぐる生と死の二重奏の物語「デュオ」ほか、初期中篇の完全改稿版全4篇を収めた傑作集。

短編集。最初の短編「デュオ」を読んだあと、1年以上積みっぱなしにしていたが、ようやく読了。読み始める前に、積んでいた期間も長かったので、購入してから2年半以上たって、ようやく読了。
個人的には現代的な舞台の「デュオ」が一番好き。
「呪海のほとり」いきなり、竜が出てきたので、ファンタジーっぽいのかな。と思い、そうだとしたら理屈っぽいファンタジーになりそうな気がしたので、あまり読む気がしなくなり、一年以上積んでいた。まあ、実際は全然違った上、結構読みやすかったけどね。
「夜と泥の」特に感想なし。読みづらくもなく、ストーリーなどに好みな点があったというわけでもないので。
「象られた力」表題作。描写された建物をイメージすることが全然できない。「デュオ」の次に好き。
全部の短編はSF苦手な俺にも読んでいて辛かったり、読みにくかったりしなかったくらいだから、かなり読みやすいんだと思う。1年以上積んでいたら説得力が著しく欠けるだろうけど(笑)。まあ、それは自分の中の勝手なイメージ(SFに対しての苦手意識、と理屈っぽいファンタジーなんじゃないかという懸念)が先行して、読んでいなかっただけなので、面白さとは関係ないが。