物語日本史 上

物語日本史(上) (講談社学術文庫)

物語日本史(上) (講談社学術文庫)

出版社/著者からの内容紹介
われわれ日本人は、どのような歴史をあゆんできたのか。本書は、著者が一代の情熱と長年にわたる学問・研究のすべてを傾け、若き世代に贈った日本歴史の通史である。上巻では、日本国家の成り立ちを神々の時代にまで遡って探り、大和・奈良時代にいたる古代日本の姿を明らかにする。更に天皇を中心とする貴族政治が平安朝において頂点に達し、比類なき王朝文化が花開くまでを人物中心に通観する。


「物語」だから、実際はどうのこうのとか説明がやたら長くかかったり、神話の部分がまるっきり抜け落ちてしまった、普通の歴史書にはない味わい。というか、神話に苦手意識があったのは、単に今までこうした物語で聴いたり・読んだりするような、本来は基礎的にあるべきものが抜け落ちていたから、そう感じていただけなのかもな。
日本神話について無知だけど、こうしてダイジェストで読みやすくまとまっているのはいいね!というか2,3年前まで日本史にあまり興味がなかったけど、それはまず最初に授業でならうのが、縄文・古墳時代の考古学的な話や情報の羅列みたいなのだったせいで歴史の流れを感じにくいからかもな。神話も、ほんの少しでもいいから扱わないんじゃ、片手落ちなのでは?という気もしている。まあ、単純に、僕には、日本神話についての知識がないから、学校で少しでもやっていたら、もうちょっとましだったかも、という愚痴にすぎないけどさ。
よく知らないけど、こういうのは皇国史観っていうのかな?まあ、初期の天皇の寿命の長さとか、普通に考えてありえないことは、ちゃんと指摘しているけど。

素戔嗚尊の乱暴が始まり、大神の田を荒らして、耕作を妨げたり、織機の工場の屋根に穴をあけて、赤剥ぎに皮を剥がれた馬を投げ込んだりされたので、天照大神はこれを悲しんで、天石窟に籠もってしまわれました。』(P44)それはひきこもるわ(笑)
和歌を、特に説明なく多く(数ページ続けて!)引用されても、読めないし、読もうという気もおきないので、読み流すほかない。