新約 とある魔術の禁書目録 6

内容(「BOOK」データベースより)
『一端覧祭』の準備期間は終わり、本番の時を迎えた。学園都市に、楽しげな人々の喧騒と賑やかな雑踏の音が響く。そして、同じ頃。街の裏側で起きている『事件』も、始まった。アレイスターの本拠『窓の無いビル』から彷徨い出た『不死の少女』フロイラインを巡り、怪物達が集結する。魔術と科学の組織『グレムリン』からは、霊装製造者マリアンと雷神トール。魔術サイドからは、『聖人』ブリュンヒルドとシルビア。学園都市からは、『超能力者(レベル5)』一方通行(アクセラレータ)、麦野沈利、そして御坂美琴。さらに、もはや『ヒト』の枠を超えた垣根提督。あらゆる“最強”が同時多発決戦を起こし、怪物達が巻き起こす嵐は『一端覧祭』開催中の学園都市を包み込む。その中で。重傷を負った“最弱”上条当麻が、フロイラインを追って走る―。

 この巻の冒頭に「前夜祭」として、前回のあらすじがまとめられてあるのは、もう(毎度のことながら)すっかりわすれてしまっていたので、嬉しいw。というか、もうストーリーがどうなってんだか全然わかんね(それでも読めるし、つまらないというのは全然ないものだから、惰性で読んでしまっているが)。
 フレンダ(?)が出てきて、前回の麦野のシーンはそれが引きだったから、こんなにもあっさりと1シーンで片が付くとは想定外だったよ(笑)。
 滝壺、バスの標識を引きずったりしているがギャグ描写かと思ったが、『「はまづら、下がって」/意外に強い力で服を引っ張られた』(P99)とあるから、普通に案外力は強いという設定なのね。能力が肉弾戦に使えるようなものでは全くないのと、ロシア行きのときに病気していたイメージと(あとイラストとか口調)が合わさって、病弱なイメージがあったからかなり意外だ。
 上条さん、何者かが情報を隠蔽しようとしているので、ニュースになっていないスポットを特定することで、フロイライン=クロイトゥーネがどこにいるかを探すことを試みて、実際にそれができるってかなりすごいな!いや、戦闘での頭の良さ(判断の速さと的確さ)がすごいことは気づいていたけど、こうした情報を処理する能力まで秀でているとは思わなかったわ。
 垣根、自分を造るのはいいが、その造られた自分の自我とかはどうなるのかな?と思っていたら、ある程度自我を発揮できないようにして兵器として使っているのね、それもゾッとするような話だが。とか思っていたら、最後に兵器のひとつが反逆して綺麗な垣根というような状態になって主導権奪われた(笑)。
 『フロイライン=クロイトゥーネが脳の捕食機能を獲得したのは日付が変わってからだ』(P151)あれ?その前は一切そうした能力持っていなかったんだっけ、それならなんでそういうことがいろんな人に知れているのだろう、そこら辺のことすっかり忘れているわあ(苦笑)。
 トールが美琴に助力するように仕向けているないし話しているのを見ると、露骨にうさんくさいので正直、人を説得するのは下手なのかな、トール。美琴は当麻のために助力することはわかるとしても、もうちょっと信用させようとする努力、というか自分が怪しまれないための最低限の外面の整え方をしたほうがいいんじゃないか?まあ、トールは美琴を演じるためにある程度情報を手に入れているから、単刀直入にうさんくさい感じの方が彼女にはかえって説得力がある、あるいは話が早いとわかってそうやって演じているのかもしれないが。
 バードウェイがクロイトゥーネを人間と別物だと、上条に言って説得しようとしているが、それに対する上条の反駁の人間のように見えるなら俺は〜、という方のが個人的には説得力があるなあ、上条さんの話にしては珍しくwww、まあ、そこらへんはバードウェイも気づいていたようだが。
 一方通行、レベル6シフトのためシスターズの大勢を殺した過去があるから、ミサカワーストに攻撃することを逡巡していたり、かなり悩んでいたが、今回麦野の助言もあってかようやくふっきれたか!(無論忘れたという意味でなく、死者たちにどういう向き合い方をすればいいかという芯ができたという意味)。
 トール、少年マンガとかにいるようなバトルジャンキーという感じのキャラだったのか、と上条と戦うために条件をイーブンにするため、自分に拳銃で傷を負わせたところをみてようやくそのことに気づく。