はたらく魔王さま 1


はたらく魔王さま! (電撃文庫)

はたらく魔王さま! (電撃文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
世界征服まであと一歩だった魔王サタンは、勇者に敗れ、異世界『日本』の東京・笹塚にたどり着く。そんな魔王が日本でできること。それはもちろん“世界征服”!!―ではなく、駅前のファーストフード店でアルバイトをしながら生活費を稼ぐ、いわゆるフリーター生活だった!その頃、魔王を追って時空を越えた勇者エミリアもまた、テレホンアポインターとして日本経済と戦っていた。そんな二人が東京で再会することになり―!?六畳一間のアパートを仮の魔王城に、今日も額に汗して働くフリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー。第17回電撃小説大賞“銀賞”受賞作登場。



 アニメを見て、とても面白かった。というか、長らく演技だと思うと見ていて気恥ずかしくなってしまい、ドラマ・映画やアニメを見ることができなかったんだが、アニメ「はたらく魔王さま」の最初の数話で、そのようなことを全く感じずに見ることができたから、そうした苦手意識が薄まった。そんなわけで、飛び飛びで見たり、最初の方だけというのはあったが、アニメをちゃんと最後まで見ることができたのは結構久々だった。そんなこともあり、原作であるライトノベルの方も読んでみた。まあ、ライトノベルの新シリーズを読むのも最近あまりないけど。
 ふとした場面場面でアニメの絵で脳内再生される、こういう経験したことないから新鮮だ。そしてアニメでは台詞がいい具合に歯切れよく、シェイプアップされていたのだと実感する。アニメでいいな、と思った台詞でも、原作では随分冗長だな。まあ、文章だけだと(ライトノベルではそれが顕著だが)長さをあまり実感できないから、どうしてもくどくなりがちだよね、そこらへんを編集さんとかが上手く圧縮してくれればいいんだけどねえ。個人的にライトノベルは地の文は説明的で構わないから、台詞はもうちょっと短くしてくれよ、と思ってしまう。
 しかし、アニメ版のエミリアに慣れてしまった、というかアニメから見ているから、原作版のエミリアや芦屋の外見が幼すぎると感じてしまう。アニメ版のが秀逸だったというべきか。
 日本に降りたったとき、警察官にアジア系外国人と見られているようだし、また「真奥も芦屋も、外見や生命エネルギーは完全に日本人に紛れてしまっている」ともあるので芦屋もアジア系のようだが、今まで髪色が銀髪という印象もあるだろうが、なんとなく西洋とかそっち系の面立ちかと思っていたよ。
 原作では、講座を開設したときにお金を頂戴したのは警察官ではなく、銀行員からか。そして悪魔の外見は魔力によって維持されるというが、それなら素の姿とかは死体になったときに見ることができると思うから、維持されていた物が剥げ落ちて人間のような姿に驚いているのは何故だろうか?
 真奥たち、エミリアと日本で会った時点で、日本に来てから1年も経過していたとは思ったより長かった(笑)。
 そういえば千穂とのデートの時に真奥の服を買った軍資金は、芦屋が単発のアルバイトで稼いだものだったのか。
 地下通路崩落で、全員分の魔力結界を張ったとか、わりと真奥はまめだねえ、そして魔力の回復含めて急な出来事だったのにとっさにそんな行動とれるとは流石魔王なだけあるね。
 恵美の同僚の梨香、胸のサイズがエミリアと同じとは少し意外。まあ、アニメで散々エミリアの胸ネタがあったせいでそう感じてしまうだけかも知れないけど(笑)。
 エミリアが千穂を受け止めたとき、本当に骨折していたのか!
 あとエミリアの母の名前やエミリアの母を真奥が知っていることが、1巻のラストで既に明かされていたとは思わなかったよ!