まよチキ 11

まよチキ！11 (MF文庫J)

内容（「BOOK」データベースより）
「実は、ボクたちはここでしばらく一緒に暮らすことになったんだ」病院から戻った俺を待っていたのは、近衛のそんな言葉だった。俺に告白した涼月やマサムネは、どうやら俺の女性恐怖症の治療を最優先することにしたらしく、彼女たちとひとつ屋根の下での治療プログラムが始まった。そんなわけで、俺はマサムネとクリスマスデートをしたり、正月に巫女服姿の涼月に迫られたり、近衛と星空を見に行ったりといった冬休みを過ごす。おかげで俺の女性恐怖症にも改善の兆しが見えた。だが、始業式の朝、近衛と涼月が部屋から姿を消してしまい…。学園執事ラブコメ第十一弾。訪れるのは冬の終わり。俺と彼女たち三人が一緒に過ごした季節の―終わり。

　読み終えてから、感想を書くのを先延べし続け、もう1年以上が経過したがようやく書く。しかしほとんどわすれているから、ぱらぱらと読みながら進めるので時間がかかってしまった。
　坂町は『そこそこスポーツが得意だ』そうだが、母と妹がやたら戦闘能力が高いのに彼はタフさはあるけど戦闘能力は低いということもあるし、ヒエラルキーの下位に貶められているせいもあってか、全くそんなイメージなかったわ（笑）。
　しかし今回見ていると、もうすっかり女性恐怖症じゃなくなっているね。自分の家族、母と妹が怖いということからその症状にかかったということもあり、妹が普通の弱さを持っていることを知り苦手意識が解消したことによって、なくなったようだが、しかし涼月とかメイドの苺さんとか、まだまだ怖い人がたくさんいるから、むしろ別の人への恐怖で女性恐怖症がまだ解消されなくとも不自然でないけどね（笑）
　『我が家では新年早々『人間餅つき大会！』という名の格闘技訓練が行われており、紅羽と母さんにパワーボムデリングマットにペッタンペッタン叩きつけられていた。もちろん、俺が。』さらっと言っているが、虐待以外の何物でもないな。あまりにも哀れだから、彼の不実の全てを許してしまいそうになる、……はっ、それが狙いか策士め。
　涼月の「神月」自称するようなノリを実にさらっと対応して、流すなあ坂町。もはや慣れてきたか。
　近衛が泣きながら自分は女の子だと全校生徒の前で告白しているけど、ほかの生徒はポカーンとしているだろうな。いや、この世界だとみんな関心を持ってみて、大騒動になっていてもおかしくないかもしれんが（笑）。
　しかしラストに坂町が「結婚してくれ」と熱烈な愛の告白をしたが、やはり2人で生活する術が現状ない高校生が言っても言葉が軽く感じてしまうな（笑）。そして坂町が執事になったら、それはそれで雇い主の涼月さんがいたたまれないから、そのスバルの夢を継ぐという彼の決意は純粋には応援することができないな。
　そして次の巻でいよいよ最終巻！