アクセル・ワールド 17

内容(「BOOK」データベースより)

“加速研究会”との戦いを終えて黒雪姫ら“ネガ・ネビュラス”は、ついに白のレギオンオシラトリ・ユニヴァース”との決戦を決意する。“ホワイト・コスモス”に挑むためには、緑のレギオン“グレート・ウォール”との休戦協定が絶対条件だった。緑の王“グリーン・グランデ”と交渉のため、ハルユキは緑の本拠地・渋谷へ向かう。そんな重大な局面で待っていたのは、高級ホテルのプールで水着姿になる黒雪姫で!?これは新たな特訓なのか。それともただのレクリエーションなのか!?熾烈なバトルを終えたあとは、ラブコメイベントに突入!?


 前回で長かった一連の戦闘は終わったので、今回は小休止的な日常回。次の戦いへ向けて方針を立て、状況を整える。本編は短めで、巻末に本編と関連した短編(元はアニメのBD、DVD特典だった短編)が一つ収録されている。
 そして毎回のように読み始めは前回までの内容を忘れているので、冒頭を読みながら前回までの話を思い出していく。
 ショコラ・パペッターとその仲間の計3人が新たにネガ・ビュラスに合流。それ以外にもサーベラスとか、あるいはマゼンタ・シザーたちとか、ハルユキたちが彼ら・彼女らのことを考えているシーンなど仲間に入るフラグなのかもと思わせる描写もあるので、ここからネガ・ビュラスの戦力が増強されていくのかな。
 そうした仲間が増え、これからも増えるだろうというフラグもあり、また前回で敵の親玉が明らかになって、今回加速研究会相手にこちらから仕掛ける作戦もそこに至るまでは難しいが案はできる状態になってきいるので、徐々にラストに向けて物語が動き始めたなという気がするし、今後面白くなってきそうだ。
 前回の終わりあたりから引き続き、それまでの永遠に終わらないのではないかと思うほどの展開の進まなさ、今後の見通しのきかなさが、一気に解消されて中だるみ感がなくなってきたな。まあ、希望的観測からくる誤った推測かもしれないが。
 ハルユキ、タクムと共に生徒会選挙で役員になることを頼まれる。そのことを黒雪姫に相談すると彼女からも薦められ、真剣に考える。そしてニコがこの学校に来年入学する予定という話を聞いた際の感じだと、どうやらこの学校はわりと自由で良い校風のようだな。シリーズ最初のハルユキの件があったから今までそんな感じだと思わなかったのだが。
 そしてタクムとハルユキはついにレベルを6に上げる。レベル7になったら二人は戦うという約束を交わしているが、それを見た当時はいつになることやらと思ったが、もう更に後一つレベル上げたらそうなるという段階まできているので、案外二人の対戦の日も近いのかもなあ。
 本編ラストで登場した、漆黒の双剣士は、巻末の短編でかつての黒雪姫の師匠的な人間で四元素の一人だったことがわかる。
 黒い格好であるので、もしや闇オチで加速研究会の一員となって殴りこみにきたのかとちょっと思ったけど、しかし彼の名前グラファイト・エッジのグラファイトはそもそも「石墨、黒鉛」という意味のようなので元々アバターが黒だろうから、直前まで緑の王のギルドであるグレート・ウォールの人の口からそのことが話されていた、彼のギルドの幹部集団の第一席の人物であると考えて良いのかな。
 しかし領土内では乱入拒否できるという設定、すっかり忘れてたわ。
 そして巻末の広告ページによると、12月は「SAOプログレッシブ」で春頃に「絶対ナル孤独者」がでるそうなので、次の巻が出るのが遅くなりそうなのは、久しぶりにこのシリーズで早く次の巻が読みたいという気分になったので、残念だな。