RPF レッドドラゴン 3 第三夜 妖剣乱舞

内容(「BOOK」データベースより)

オガニ火山での悲しき戦いを終え、ニル・カムイの革命軍の王たらんことをついに決意した忌ブキと、絶対の忠誠を彼に誓うエィハ。次第に明かされていく不死商人・禍グラバの複雑な過去。“黒の竜”から褒美を授かるスアロー…。“混成調査隊”のメンバーそれぞれが抱えた思惑の裏側で、しかし、婁震戒の愛剣・七殺天凌が妖しく光る―。予測不可能、驚天動地の“結末”を読撃せよ。


 前巻で煽っていた映像化、「ケイオスドラゴン」とタイトルを変えてアニメ化ということのようだ。PLの会話などがなくなり、物語として再構成されたとき、この話が一体どう描かれ、どう印象が変わるのか楽しみだ。
 冒頭で前回の大きな戦いがあった後のしばらくの平穏の間にキャラたちが何をしていたか表で決めているが、そうして出目によって起こる様々な出来事を書いた表はこういうのは見るだけでも楽しいし、そして賽をふって決まったどう過ごしたかという結果で、ちょっとした日常の演出が行われるのいいなあ。大きな物語の中でこうしたほんのちょっとしたものでも、日常的な描写があるのはなんか好き。より世界観だったりキャラに深みが出るというか、そんな感じがするから。それにレベル(技能だけど)アップイベントも好きなので、両方を兼ね備えているからなおいい(笑)。
 web版にもQRコードがあったかどうか忘れたけど、<黒の竜>の音声をQRコードでというかたちで書籍でも付けていたのか。
 黒竜騎士団のシメオン、めちゃくちゃ強いみたいだけど結局この物語では、本格的に物語に絡んでこなかったから、結局どのくらいの強さかわからなかったけど、本当にどんなレベルの強さなんでしょ。全くの桁違いなのか、それとも例えばスアローならそれなりに戦えるレベルなのか。そんなこと思いながら、この後で4巻みたら、結構彼の強さわかるシーンありましたね。webで呼んだはずだけど4夜目の内容、結構忘れていました(苦笑)。
 初めに調査隊のメンバーが終結したシュカに会議のために戻ることになる。
 『婁 (気さくに)少し、歩きましょうか?(一同爆笑)』(P126)本当に婁さん、ずるいなー(笑)。相変わらず一言の破壊力がすさまじい。そして忌ブキの悩める主人公っぷりも相変わらず、いいのお。123ページの禍グラバにやさしくつきはなされた忌ブキの、寂しげな感じの表情のイラスト素敵。しかしこうした特別な力を持った迷える少年、やっぱり主人公っぽく映るというか、なんだかいちばん応援したくなるね。多くの作品でそういうキャラが主人公にすえられているのは、それだけの理由はあるということか。
 しかしスアローとメリルの関係、未だに謎めいている感じだが、どういう関係だろうか。web版で明かされていたかもしれないけど、全く覚えていないや。
 婁対ウルリーカ戦、結果としては完勝にも見えるが、不意打ちの優位を用いて他の敵がこないうちに勝つというリスキーな戦闘で、攻撃がクリティカルできたことでの薄氷の勝利。ついに婁が赤の竜の調査隊から外れる。
 そしてその戦闘でウルリーカが死亡したことで、事前に作っていた小物の新聞が彼女を大きく扱わったものだったのでそれをPLたちがいじっているのは面白い。しかし婁が離脱したことで調査隊も分裂しはじめて、政治も絡んできて会議が荒れそうだ。
 もともとこの作品は対赤の竜というシンプルなバトルと、複雑な国レベルでの政治という両方の要素があった作品だけど、後者の側面が強まった感じ。