アクセル・ワールド 20

内容(「BOOK」データベースより)

「―行くぞ、レイン!!」「―来い、ロータス!!」加速世界にあまたの悲劇と混乱をもたらしてきた謎の組織“加速研究会”。その表の顔は、六大レギオンの一角として港区エリアを支配する白のレギオンオシラトリ・ユニヴァース”だった。全ての元凶にして黒幕、白の王“ホワイト・コスモス”との決戦を前に、黒雪姫率いる“ネガ・ネビュラス”は赤のレギオン“プロミネンス”との合併会議に臨む。実に三倍もの規模を誇る大レギオンの全貌を初めて目の当たりにし、圧倒されるハルユキだったが、会議は序盤から思わぬ展開を辿り…!「シルバー・クロウ!!ネガ・ネビュラス代表として、オレと戦え!!」


 前回までの人集めも終わって、白のレギオンに対して勝負をかける。
 前半は主人公の所属するネガ・ビュラスと、以前から親交の深かったプロミネンスの合併合議が書かれて、それが終わって作戦決行当日。
 合併会議。52ページからプロミネンスのメンバーの名前とそのデュエルアバターの特徴が書かれているが、流石に覚えきれない。そのメンバーの一覧が58-9ページの見開きでイラストになっているのはいいね。
 合併に際して、自分と毒消しキングを争うシルバー・クロウと勝負して決着をつけたいと述べてきたアイオダイン・ステライザーと戦うことになる。その結果で合併自体がどうこうという話ではないので、話し合いの前座のようなものとして勝負が行われることになる。
 その後レギオンの合併話は無事まとまり、その新レギオンのレギオンマスターには黒雪姫とニコのじゃんけんで勝った黒雪姫が就くことになる。ただ、どうやら黒雪姫としてはニコがわざと負けたのではないかという気がしているようだ。
 帝城で出会ったトリリードも決戦の直前にレギオンに加入することになる。
 決戦当日に強襲をかけに行くレギオンのメンバーが乗っているバスと同じ方向のバスに黒雪姫のリアルでの知りあいが乗ったのを見かけて、当初の予定では待機するはずだった黒雪姫は胸騒ぎを感じてそのあとを追う。そしてニコもそれに付き合う。
 黒雪姫のハッキングテクニックは、グラファイトエッジに教えられたもの。そして彼に住民基本台帳の名前を書きかえることすらできるプログラムをもらっていた。彼女がそうしたことができるのは、そうした経緯があってのことのようだが、その話を知ると一層グラファイトエッジが何者なのかわからなくなる。高い身分であるっぽいトリリードとの付き合いがあるのも謎だしなあ。
 そうして領土戦がはじまる。ここまで何事もなかったせいで、逆に攻撃を見透かされているのではないかとちょっと不安があったが、敵の幹部メンバーも知らなかったようなので少なくともその情報が事前に漏れて準備万端であるということではないようなので少しほっとした。
 クロウは光線技の反射技能を高め、そしてレベルアップボーナスは剣の強化外装としたようだ。
 白のレギオン幹部のグレイシャー・ビヒモス、シルバー・クロウの糾弾にとぼけるかと思いきや、あなた方ではわからぬ意図がとあっさりと認めたな。もしかしたらレギオンマスターとその側近の一部だけが、加速研究会との関係を知っていて外には漏らさず、主人公たちが悪玉になるかもしれないという懸念があったけど、それを知っている敵対相手にとはいえこんなあっさりと肯定するならばそのようなことはないのかなと安心した。
 そして領土戦の途中のわりと早い段階で、急に中立フィールドへと敵味方ともに転移させられるという不可思議な現象に見舞われる。そこで敵のグレイシャー・ビヒモスが『…………王よ…………。……いまが、その時だというのですか』(P264)というささやき声を聞いたところで終わる。どうやら白の王が何かしらの計画を新しい局面に進行させることにしたようだ。それもあって、なんだかいよいよクライマックスに近づいてきたなという印象。