ロシアは今日も荒れ模様
- 作者: 米原万里
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/02/15
- メディア: 文庫
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出版社/著者からの内容紹介
全部バラした爆笑エッセイ
笑うっきゃないあの国の秘密を暴く!
ゴルビーもエリツィンも愛しくなる。下ネタも裏話もぜーんぶ実話!
「ロシアとロシア人は退屈しない」そう断言する著者は、同時通訳という仕事柄、彼の地を数限りなく訪れている。そして、知れば知るほど謎が深まるこの国は、書かずにはいられないほどの魅力に満ちあふれている。激動に揺れながら過激さとズボラさ、天使と悪魔が共に棲む国を鋭い筆致で暴き出す爆笑エッセイ。
内容(「BOOK」データベースより)
「ロシアとロシア人は退屈しない」そう断言する著者は、同時通訳という仕事柄、彼の地を数限りなく訪れている。そして、知れば知るほど謎が深まるこの国は、書かずにはいられないほどの魅力に満ちあふれている。激動に揺れながら過激さとズボラさ、天使と悪魔が共に棲む国を鋭い筆致で暴き出す爆笑エッセイ。
第一章 酒を飲むにもほどがある
ロシア人とウォトカの話
第二章 反アルコール・キャンペーンの顛末
摂取令とその履行についての話
第三章 その前夜
第四章 連邦壊れてまだ日の浅ければ
ソ連崩壊してまだあまり日がたっていないロシアでの出来事
第五章 肖像画コレクション
米原さんが通訳をしたロシアの有名人や政治家の話
第六章 ロシア人の交渉術
日本人とロシア人の異文化交流
米原さんのエッセイは、とても笑いどころが多く、小話や引用などもうまく使っていて、すごく読みやすかった。
文
どの民族にもそういう聖域がある。傍目には理解不能なのだが、その共同体成員にとっては、そうでなくては心の落ち着きが失われ、下手をすると生命の危機さえ呼び起こしかねない空気のように自然なこと。そうなった原因にはいくつもの歴史的偶然の積み重ねがあり、それぞれの歴史的偶然にもまた理由が有りで、今現在の論理で説明しようとすると、とめどない泥沼にはまり込むこと必至だから、それが面倒で習慣、伝統、文化などと総称される代物のことだ。当の文化圏の人々にとってはあまりにも日常的な風景の一部に過ぎないので、なぜどうしてなんて考え込まない(P136〜137)