米原万里対談集 (ちくま文庫)
- 作者: 米原万里
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/09/10
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
通訳から作家へと転身を遂げつつも、類い希なる言葉の遣い手として人々を魅了し続けた米原万里さんの最初で最後の対談集。毒舌家でありながら、人間に限りない興味を抱きつづけた人柄が、多彩な対話からあふれ出す。対談相手は小森陽一、林真理子、児玉清、西木正明、神津十月、養老孟司、多田富雄、辻元清美、星野博美、田丸公美子、糸井重里の各氏。併せて「素顔の万里さん」(黒岩幸子)を収録。
初めて対談集の本を買ったが読みやすくて、とても速く読むことができる。
面白かったものは、小森陽一さんとの対談と田丸久美子さんとの対談。
田丸さんの『シモネッタのデカメロン』を読みたくなってきた。
あと、チェコでの学校教育の話と、帰国子女として帰ってきたが、後に同級生に自分はイジメられていなかったのかそれとも鈍くて気づかなかっただけなのかと聞いたら、逆に米原さんの率直な言葉に傷ついたと言われた、という話の重複が多かった。
引用
小森 その三十語の若い人たちにしても、難しい言葉というのが学校言語だという反発があるんだよ。自分たちの語彙をフォローしてくれるような言葉がないから、言葉を貧しくする形でしか対抗できない。私は日本語教育の試みとして小学校から高校まで国語の授業をやってきたのだけど、実際教えてみてそう思った。言葉をつむぎだせるような対話さえすれば、ダムが決壊するように言葉が出てくるんですよ。学校言語というのは自分のいいたくないことを無理やり語らせている言語システムだから。(P30)