ブラウン神父の童心
- 作者: G・K・チェスタトン,中村保男
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1982/02
- メディア: 文庫
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「秘密の庭」は、最後まで、真犯人を疑うこともできなかったので真相には驚いた。
文
「犯罪というものは、ほかのあらゆる芸術作品と変わりありません」と神父はゆっくりと言った――「驚かんでもよろしい――犯罪だけが、地獄のアトリエから生まれる芸術作品だとは限らぬのですから。だが、神々しい作品にしろ、芸術作品と名のつくものには、必ずひとつの特徴がある――いかに仕あがりが複雑に見えようと、中心はあくまで単純であるというのがそれです。(後略)」(102p)