一瞬の風になれ 第三部 -ドン-

一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)

一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)

商品の説明
Amazon.co.jp
高校の最終学年を迎えた新二。入部当時はまったくの素人だったが、今では県有数のベストタイムを持つまでに成長した。才能とセンスに頼り切っていた連も、地道な持久力トレーニングを積むことで、長丁場の大会を闘い抜く体力を手にしている。
100m県2位の連、4位の新二。そこに有望な新入生が加わり、部の歴史上最高級の4継(400mリレー)チームができあがった。目指すは、南関東大会の先にある、総体。もちろん、立ちふさがるライバルたちも同じく成長している。県の100m王者・仙波、3位の高梨。彼ら2人が所属するライバル校の4継チームは、まさに県下最強だ。
 部内における人間関係のもつれ。大切な家族との、気持ちのすれ違い。そうした数々の困難を乗り越え、助け合い、支え合い、ライバルたちと競い合いながら、新二たちは総体予選を勝ち抜いていく――。

前2巻の集大成である本書には、大会における競技シーンが多い。そこで読み手の感情を揺り動かすのは、それまでこつこつと積み重ねてきた人物描写だ。1、2巻を読み終える頃、物語の登場人物たちは、もはや他人ではなくなっている。新二の声を枯らした応援につられ、握りこぶしを作って声援を送る読者も多いはずだ。
その興奮、緊張感は、南関東大会でクライマックスを迎える。若きスプリンターたちが大舞台のスタートラインに立ち、ぞくぞくするようなスピード対決が、いま、スタートする。(小尾慶一)

出版社/著者からの内容紹介
すべてはこのラストのために。話題沸騰の陸上青春小説

ただ、走る。走る。走る。他のものは何もいらない。
この身体とこの走路があればいい……
「1本、1本、全力だ」

そして、俺らはいつものように円陣を組んだ。総体に行くためだけでなく、タイムを出すためだけでなく、鷲谷と戦うためだけでなく、何より、俺たち4人でチームを組めたことのために走りたいのだった。
「この決勝走れて、どんなに嬉しいか、言葉じゃ言えねえよ」
全3巻圧倒的迫力の完結編!!

新一年の鍵山が出たので、全学年にある程度、活躍する選手が満遍なくいて、それがよかった。
時間の流れが速いな。
レース前のシーンは緊張感があって、好き。
終わり方はあまり好きじゃないな。
巻末の佐藤さんが取材した陸上部の面々とコーチによる文庫版特別座談会があってそれも面白かった。