神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS 5

内容紹介
「まずは『終わり』を始めよう」

「他の誰が信じなくても、誰が離れていっても、僕は最後まで君の側に居る。これは契約だ。
だから――頑張って。
君の力を、僕に貸して。
自分だけ死んで僕等を逃がそうなんて――そんなの契約違反だからね」


「学院長……本当にあの人がシダラ・レイトスなんでしょうか?」
明かされる〈四楽聖〉の存在! 襲いかかる〈嘆きの異邦人〉の神曲楽士と上級精霊たち! 崩壊するトルバス神曲学院! そして学院の地下に眠る〈奏世楽器〉がついに姿を現す!
コーティカルテの秘められた過去の告白に対し、フォロンは語りかける。
コーティカルテ。僕が、君の側に居てあげる。他の誰が信じなくても、誰が離れていっても、僕は最後まで君の側に居る。これは契約だ」
コーティを狙う通り魔が! だがその正体は!? な特別短編「RASH MARAUDER」を収録したシリーズ第5弾!

(中国の始皇帝・十七世紀のイギリスの清教徒の例をあげ)
換言すれば、過去を廃絶しようという試みは過去を廃絶できないというひとつの証拠となる訳です。過去を毀つことはできない――遅かれ早かれ、過去を廃毀せんとする企ても含めて、あらゆるものが復活されるでしょう。
                              ボルヘス 続審問


 <嘆きの異邦人>の望みである。<世界再奏造>というのは、個人的には、戦う理由が大仰になるほど冷めてしまうので、そこが少し。
 いままで、学園生活が主だったけど、ここからようやく、バトルメインの展開になるのかな。あとがきに、次の巻で、クリムゾンSが一旦終了となる予定。と書いてあるので、この引きだから、次の巻一巻で終わらせるってことは、テンポのいい濃い展開になりそうなので、次巻が待ち遠しい。
 あんまり好きではなったダンクイスの出番が無かったのが特に良かった。
 短編のRASH MARAUDERは、武道の流派の名を高めるために、コーティカルテに戦いを挑む少女の話。