ハムレット・シンドローム
- 作者: 樺山三英,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/10/20
- メディア: 文庫
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遠からず、あなたはきっと経験します。こうしたすべてを。ここのすべてを。そして見届けることになる。分析は役に立ちません。解釈も無駄な努力です。まずは丸ごと受け入れることそこからすべては始まるのでしょう。(P116)
誰もが誰かを演じているんだ。人格なんていうのは結局、組織された偽装なんだよ。そうだろう?(P166)
全ての内容の虚実の境がない、こういう作品、好みです。
思弁小説も、政治的な内容であったり、やたらに晦渋なものでない限り、割りと好きなので、楽しめた。特に、IIIヘソムラアイコ、IVコマツアリマサ、が面白かった。
久生十蘭の短編「刺客」、「ハムレット」を基にした作品らしいけど、とりあえず久生十蘭は著作権の切れている作家なので、青空文庫でその作品があったら読んでみようと思って、見てみたが、どうやらまだ青空文庫には入っていないよう。