歴史入門

歴史入門 (中公文庫)

歴史入門 (中公文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
二十世紀を代表する歴史学の大家が、代表作『物質文明・経済・資本主義』における歴史観を簡潔・明瞭に語り、歴史としての資本主義を独創的に意味付ける、アナール派歴史学の比類なき入門書。時間軸を輪切りにし、人間の歩みを生き生きと描き出す、ブローデル歴史学の神髄。


主に15世紀から18世紀の歴史を経済、資本主義という視点中心に、書いたもの。
歴史系の本は興味があったけど、読むのに時間がかかりそうで今まであまり読んでこなかったけど、『歴史入門』というタイトルと、200ページ足らずという薄さもあって、この本を読んでみた。
3巻の本の内容を著者が簡潔に要約されていることもあって、わかりやすく、読みやすい。
奴隷制農奴制、資本主義が歴史的に順番に出現してきた(P119)』のではなく、中間地帯、中心地帯が『歴史的過去を「再発明」し、自らの終焉に並存させることによって、底から養分を吸い上げて発展するもの、つまり、過去の並存という、いわば、時間的な土台によっても支えられたもの(解説・P192-193)』だったというのは、面白かった。