火の国、風の国物語4 暗中飛躍

内容(「BOOK」データベースより)
「どうした、我が契約者よ。今ひとつ顔色が優れぬようだが」胸騒ぎを覚えたアレスの気持ちを見透かすようなパンドラの言葉。夜空には凶兆の証とされる、五望星の中央が血に染まったような赤き星が見えた―。そして、その凶兆はアレス暗殺という命を受けた王都、解放軍からの刺客によって現実のものに…。解放軍の知将ジェレイドが派兵する軍勢、そして王都からの暗殺者。策謀と武力が交錯し、レストニア領に帰還したアレスに息つく暇もなく襲いかかる。英雄は歴史の舞台からその姿を消すことになってしまうのか…。それとも自らの運命に打ち勝ち、真の英雄となることができるのか!蠢く闇の力がアレスに牙を剥く。

巻頭に登場人物紹介があるのが嬉しい、まあ、僕は今まで一気に読んでいたので、特に誰が誰だか分からなくなるようなことはなかったけれど、次の巻を読むまで間があくと忘れちゃいそうだから、登場人物が多い作品だとこういったものがあると便利だよね。
細かいけど、3巻のテオドリッチが七尺で約210センチと書かれていたのに、ベアトリスが五尺で約160センチと書かれていたのは、五尺より少し高い程度と書かれてはいたので、少し高い程度というのを含めて160なら()付けるところが少し変に感じる。
163ページの挿絵で新しく登場した侍女のイザーレがベアトリスに似ていると感じたので、変装して潜入でもしているのか、ただの偶然かどちらなのか判別しかねたが、ベアトリスとイザーレは別人だったので、新しく登場したキャラクターは絵で判別し易いようにしてほしい。
アレスがパンドラの助言がなければベアトリスの色仕掛けにあっさりと引っかかりそうになっていたのは意外。
千対四の戦いの前での、レオンの『――これはないだろう、常識的に考えて(P332)』というのが面白かった。