さかしま

さかしま (河出文庫)

さかしま (河出文庫)

出版社/著者からの内容紹介
三島由紀夫をして“デカダンスの「聖書」”と言わしめた幻の名作が待望の文庫化。ひとつの部屋に閉じこもり、自らの趣味の小宇宙を築き上げた主人公デ・ゼッサントの数奇な生涯。澁澤龍彦が最も気に入っていた翻訳。

少しずつ読んだり、途中読まなかったりとしたため、4,5ヶ月くらい前に読み始めたのだけど、ようやく読了。
主な登場人物がデ・ゼッサント一人きりで、ほとんど家の中から移動せずに、文学、絵画、室内装飾、香水、酒など、多様なことにたいしてのデ・ゼッサントの思索と、それぞれに対してこだわりがあるのが面白い。特に第三章のラテン語文学について書かれたところは、高名な作者に対しても批判したりしていたので、その中にあってデ・ゼッサントが褒めている作品は、どのようなものなのかと読みたくなった、特に『サテュリコン』には興味をそそられてぜひ読んでみたく思ったけど、amazonで現在品切れだった、復刊しないかな。

サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)

サテュリコン―古代ローマの諷刺小説 (岩波文庫)