コズミック

コズミック (講談社ノベルス)

コズミック (講談社ノベルス)

内容(「BOOK」データベースより)
『今年、1200個の密室で、1200人が殺される。誰にも止めることはできない』―1994年が始まったまさにその瞬間、前代未聞の犯罪予告状が、「密室卿」を名のる正体不明の人物によって送りつけられる。1年間―365日で1200人を殺そうと思えば、一日に最低3人は殺さねばならない。だが、1200年もの間、誰にも解かれることのなかった密室の秘密を知ると豪語する「密室卿」は、それをいともたやすく敢行し、全国で不可解な密室殺人が続発する。現場はきまって密室。被害者はそこで首を斬られて殺され、その背中には、被害者自身の血で『密室』の文字が記されている…。


清涼院流水さんの著作を読むのはこの本ではじめて。色々と話題になり、影響を与えたということは知っていたが、文庫版がamazonで品切れだったりと知名度のわりには書店でもあまり見かけなかったので、名前を知ってから実際に読むまで大分時がたってしまった。
最初の方の密室の被害者と目撃者の視点からかかれたものを密室一から十九まで2段組で250ページ超も費やしているのに、全然飽きないどころ面白いのがすごい。彩文家殺人事件とか、そのあとに書かれているから気にしないけど、そういうのが出る前だったら、何それと気になっていたかも。犯人が明かされる最後の方は個人的には他の部分と比べたらあまり楽しめなかったけど、全体的には面白かった。