紙魚家崩壊 九つの謎

紙魚家崩壊 九つの謎 (講談社文庫)

紙魚家崩壊 九つの謎 (講談社文庫)

内容説明
日常のふとした裂け目に入りこみ心が壊れていく女性、
秘められた想いのたどり着く場所、
ミステリの中に生きる人間たちの覚悟、
生活の中に潜むささやかな謎を解きほぐす軽やかな推理、
オトギ国を震撼させた「カチカチ山」の“おばあさん殺害事件”の真相とは?
優美なたくらみに満ちた九つの謎を描く傑作ミステリ短編集。

『溶けていく』自分の認識が壊れはじめていることを、本人が理解していると怖くなって見てられなくなってしまうけど、まだ本人が自分の認識の異常を知っていないからまだ見られる。
紙魚家崩壊』『死と密室』両手が恋している女と探偵のシリーズ。『死と密室』は完全な密室の存在を語らせるように探偵を呼んで自白し、密室の純粋さのために自殺する、犯人の潔さ。
『白い朝』解説を読んではじめて、作中に出てくる従弟が円紫さんだとわかった。
『サイコロ、コロコロ』『おにぎり、ぎりぎり』稲村先生のキャラ面白い。
『蝶』解説読んで、女の言葉の意味を知る。
『俺の席』ブラックな落ち。
『新釈おとぎばなし』収録作品の中で一番長い80ページ。カチカチ山のパロディ。まくらのおかげで世界観にすっと入っていける。