キッチン

キッチン (新潮文庫)

キッチン (新潮文庫)

商品の説明
出版社/著者からの内容紹介
唯一の肉親であった祖母を亡くし、祖母と仲の良かった雄一とその母(実は父親)の家に同居することになったみかげ。日々の暮らしの中、何気ない二人の優しさに彼女は孤独な心を和ませていくのだが…。

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内容(「BOOK」データベースより)
私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う―祖母の死、突然の奇妙な同居、不自然であり、自然な日常を、まっすぐな感覚で受けとめ人が死ぬことそして生きることを、世界が不思議な調和にみちていることを、淋しさと優しさの交錯の中であなたに語りかけ、国境も時もこえて読みつがれるロング・ベストセラー、待望の定本決定版。“吉本ばなな”のすべてはここから始まった。

かなり有名な作家さんだけど読んだことなかったのと、最近あまり長い本を読む気力が減退気味なので、200ページ足らずと短く、ベストセラーになったくらいだから読みにくいことはないだろうと思って、読んだ。
期待通り読みやすく、3つの短編全部で人の死と向き合うことが描かれているのに、やさしい世界観なのがいいなあ。『キッチン』と『満月―キッチン2』で、みかげと雄一は、逃避から、現実に繋ぎとめる役割が逆転しているのか。
有名な作品を読むときは自分の中のハードルを高くしてしまってそのせいで楽しめないこともあるけど、この本は楽しんで読むことができたのでよかった。