世界の中心、針山さん 3

内容(「BOOK」データベースより)
彼の名前は針山真吉。眼鏡をかけて僧めない顔で、他に特徴は―特になし。涙もろいことを必至に隠そうとする姉と疑うことを知らないやんちゃな弟を持つ、ごくごく一般的な四人家族の世帯主だ。そんないたって普通な針山さんが住む所沢市では、毎度毎度様々な出来事が起きている。竹から生まれたかぐや姫がなぜか忍パンダとショーを繰り広げたり、巨大ロボに乗るという昔からの夢を叶えるために工場長まで上りつめたり、気づけば黒服&サングラスという都市伝説みたいな格好で記憶を失っていたり―。世界の中心は、今日も忙しいのだ。人気イラストレーターコンビで贈る短編連作、第三弾登場。

この間では各短編をつなぎ合わせる巻末の書き下ろしの短編が短めなのが前の2冊では書き下ろしの部分がすごく楽しめていたので少し残念、それでも3つの作品を20ページ足らずで関連を書けるというのはすごい。
『なよ竹の姫君は伝奇パンダの夢をみるか』、後編の最後のほうで、No.37564の話のさわりがそれだけでもおかしくて笑った。
この本に収録されている短編では『工場長のドリームチェイス』が特に面白かった。自分の夢のパイロットの座を渡したくないがために、自分の特許を武器にして啖呵をきったのが格好良い。