坂の上の雲 3
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/01/10
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
日清戦争から十年―じりじりと南下する巨大な軍事国家ロシアの脅威に、日本は恐れおののいた。「戦争はありえない。なぜならば私が欲しないから」とロシア皇帝ニコライ二世はいった。しかし、両国の激突はもはや避けえない。病の床で数々の偉業をなしとげた正岡子規は戦争の足音を聞きつつ燃えつきるようにして、逝った。
2巻を読んでから3巻を読むのに少し間が空いてしまった。
ようやく日露戦争に突入、こうして状況を冷静に説明されるとよく勝ったなあと驚く、当時の外国から見ればより衝撃的であっただろうね。好古、騎兵の士気などを考慮するにしても、いまのところは日清戦争のときと含めてちょっと無謀じゃない。
『しかし日本人はフランス人ときわめて似ている点は、対外的な華やかさをこのむ民族であることであり、たとえ浮華な外交であっても勝ちがたい勢力に対して外交上の離れわざを演じて大見得を切るとか、ときには戦争手段により勝ちがたい敵に挑んで国威を発揚するとかをこのんだ。いつの時代でも財や世論がそれを好み、政権担当者はそれを抑え、常に対外問題においては、慎重派の当局の方針と急進派の野の世論とが真っ二つにわかれてきた。(69-70P)』、今でも政治に派手なものを求めるというのは変わっていないな。まあ民族性というものはそうやすやすとは変わらないものだろうけど。