オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」

オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)

オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)

内容(「BOOK」データベースより)
西欧人の見た「残虐な征服者」は、西欧をはるかにこえる先進国だった。羊飼いでも大臣になれる開放的な社会。キリスト教世界で迫害されたユダヤ難民を受け入れた宗教的寛容性。多民族・多宗教の超大国を支えた「柔らかい専制」の秘密に迫る。

何百年の歴史を1冊にまとめるのだから仕方ないことだけど、読むのにペースが速くてちょっと辛い。
異教徒からとる税は大きな財源のひとつだったから改宗を無理強いは強いなかったというのを読んだ覚えがあるけど、それとはオスマン帝国は違っていたのか。それとも異教徒に対する当時の感覚での寛容さと財政の問題は矛盾していなかったのかな。
バヤズィット二世の弟で西欧に亡命していたジェム、どこかで読んだことはあるけどどこで読んだのだったか思い出せない。
サファヴィー教団、はじめはスンナ派神秘主義教団として成立したけど、十五世紀にシーア派の教団に変身したってそんなのあり?
オスマン帝国が組織の帝国と書かれているけど、組織の帝国とかかれると真っ先に中華文明の科挙を思い起こすから、それに比べればという思いを少し抱いてしまう。
主にキリスト教徒臣民のしていから主に10歳代の少年のうち適切なものを徴収するという、デウシルメ制度は興味があったの読めてよかった。イェニチェリが週背をするのに比較的地味な道で、一番華やかな出世街道は宮廷に入ること、と読んでデウシルメのことはイェニチェリと同時に知ったのでその印象が強かったせいかそうとは知らなかった。