粘膜人間

粘膜人間 (角川ホラー文庫)

粘膜人間 (角川ホラー文庫)

内容紹介
先に何が待ち受けているか、予測不能――。次から次へと押し寄せる恐怖、想像力の限界に達した描写力! 選考委員の支持を受けながらも、惜しくも大賞受賞を逃した、現代の残酷童話。
内容(「BOOK」データベースより)
「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐太は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか?そして待ち受ける凄絶な運命とは…。第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作。


ホラー小説を読むのは一体いつ以来かなあ。2作目の『粘膜蜥蜴』がミステリとして高い評価をされているのと既に文庫になっているので買ったけど、ホラーは苦手なので1月に買ってそのままになっていた。
架空の戦前(戦中?)の日本という世界観。
最初のうちは苦手なジャンルなので読んでいて辛さを感じたけど、第壱章の終わりの方で祐二もろくな奴でないことがわかって可哀そうと思って読むのに辛さを感じたのがかなり減じた。
第弐章で清美が『髑髏』という拷問用の薬を注射され拷問され殺される幻覚を見ている中で、拷問している弐番の男が『仔馬のようだぞ、生まれたての仔馬のようだぞ(99P)』といっているのは、笑うところなんだろうけど思わず脱力してしまった。
個人的には好きではないけど面白いし、速く読むことができる。とりあえず『粘膜蜥蜴』も読んでみよう、いつ読めるかわからないけど。