キップをなくして

内容(「BOOK」データベースより)
改札から出ようとして気が付いた。ないない、キップがない!「キップをなくしたら駅から出られないんだよ」。どうしよう、もう帰れないのかな。キップのない子供たちと、東京駅で暮らすことになったイタル。気がかりはミンちゃん。「なんでご飯を食べないの?」。ミンちゃんは言った。「私、死んでいるの」。死んだ子をどうしたらいいんだろう。駅長さんに相談に行ったイタルたちは―。少年のひと夏を描いた鉄道冒険小説。

池澤夏樹さんの小説を読むのは結構久しぶり。読みやすい小説だけど、毎日ちびちびと読んでいたので読むのに大分時間がかかってしまった。個人的にこういう気持ちをあんまり無理矢理に動かそうとしないというか、そういう小説は読んでいるときの気分に左右されない安心感のようなものがあっていい。駅の子というのがどうも色々曖昧のような気がするのが少し気になるけど、まあ駅の子の説明とかに余計にページ数使っても思うかもしれないからいいけど。