ハル、ハル、ハル

ハル、ハル、ハル (河出文庫)

ハル、ハル、ハル (河出文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
「この物語は全部の物語の続編だ」―親に捨てられ、行き場を失った少年と家出少女、リストラされた中年男。世間からはみ出してしまった3人のハルが世界を疾走する。乱暴で純粋な人間たちの圧倒的な“いま”を描き、話題沸騰となった著者代表作。表題作に加え、「スローモーション」「8ドッグズ」を収録。

短編集。最近、古川さんの小説が続々と文庫化されてきて嬉しい。
よく考えたら3作とも語り手が何らかの犯罪行為をしているのか。しかし、それでも読んでいて嫌な感じがしないというのはすごいなあ。全体的に改行が多いから読みやすかった。古川さんの小説って独特だけど、いいよね、なんか。
解説の円城さん、『ハル、ハル、ハル』の冒頭を読んで、すぐに『Self-Reference ENGINE』を連想したのではまり役というか、解説を書いているのに納得がいった。