坂の上の雲 8

新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)

新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)

出版社/著者からの内容紹介
長引く戦争で、国力の尽きつつある日本。ロシアのバルチック艦隊が発動する。国家の命運を賭けた大海戦が始まった──。全巻完結

内容(「BOOK」データベースより)
本日天気晴朗ナレドモ浪高シ―明治三十八年五月二十七日早朝、日本海の濛気の中にロシア帝国の威信をかけたバルチック大艦隊がついにその姿を現わした。国家の命運を背負って戦艦三笠を先頭に迎撃に向かう連合艦隊。大海戦の火蓋が今切られようとしている。感動の完結篇。巻末に「あとがき集」他を収む。

この巻は全編にわたって日本海海戦が描かれている。ようやくとかとうとうと言いたくなるくらい1巻を読み始めてからこの8巻を読み終えるまで時間がかかったけど、『坂の上の雲』読了。
司馬さんがこの本を書いた当時の日露戦争って現在から見た太平洋戦争と同じくらいの時代の隔たりだったんだとあとがきを読んでようやく気がついた。日露戦争を考えるとその前に太平洋戦争があるから、そっちに注意がいき100年という時代の隔たり以上に遠い過去の出来事のように考えていたが、司馬さんがこの本を書き始めたときが現在と太平洋戦争くらいの年月の距離感なら案外、日露戦争も身近とはいえなくても今まで思っていたよりも近い過去なのかもなあとはじめて感じた。まあ日露と太平洋の間は現在と太平洋との間の半分以下しかないしね。