空色パンデミック 3

空色パンデミック3 (ファミ通文庫)

空色パンデミック3 (ファミ通文庫)

内容紹介
“空想病”という迷宮を彷徨い、僕が辿り着く真実とは――。
本当の空想病患者は誰なのか。漠とした疑問を胸に、僕は不確かな日常を過ごしていた。そんなある日、僕の感染事例に興味をもつ米国研究所長が来日した。面会すると……え? この幼女が所長? 一方、数日後に控えたクリスマスの準備中、結衣さんに一冊の本を渡された。“空想病”を題材にしたその小説に、僕はなぜか違和感を覚える。思い返すと、その時からだったんだ、僕の世界が崩壊を始めたのは――。狂騒と純真の「ボーイ、ミーツ、空想少女」第3巻。

『「だーかーらー、ジャスティスは元々優しい人間って設定だったんだから。それを景と青井くんが悪いほう、悪いほうにもってくんだもん」』(P76)たしかに、設定改変で一番悪いほうに変わっているんだろうな、悪役という認識しかなかったもんなあ。
『「空色パンデミック……本田誠ですか、聞いたことないですね」
 「新人みたいだしね。だから、文章も構成も稚拙だよ」』(P80)自分の作品だからって作中でけなされているとこを見るとなんともいえん微妙な気分になるな。と思っていたら、ストーリーに関連してきて、面白い。『メタ』というやつだろう、定義良くわからないけど、確か自己言及だっけ?一時期流行っていたなと懐かしさもちょっと感じる。流行っていた時はなんにでも「メタ」というワードを無理やりつけただけって感じのも多かった気がするけど。これはちゃんと、本筋にまで絡んでいるのがいい。
エピローグ、メアリー、てめえ……。最後に『セカイ系編 了』とあったので、次からはどのような感じになるのか楽しみ。