オホーツクの古代史

新書491オホーツクの古代史 (平凡社新書)

新書491オホーツクの古代史 (平凡社新書)

内容(「BOOK」データベースより)
北海道の北東部、千島列島、サハリン、カムチャツカ半島などに囲まれた環オホーツク海地域。紀元三世紀から一三世紀ころまで、豊饒の海からもたらされる恵みを糧とし、大陸との交流・交易を活発におこなっていた、さまざまな人々が存在した。謎に満ちた環オホーツク海。古代文化の輪郭を初めて描く。

中国の歴史書『通典』、『唐会要』、『新唐書』、『資治通鑑』などに記述されている、流鬼国の場所を探る。資料が少ないので、考古学的に考えて進んでいくが、考古学ってどうしても普通に歴史の本を読むよりも、同じくらいの年代を扱っていても古い感じがしちゃう。最後に作者の自説が述べられて、真実かどうかは僕には分からないけど、最後まで断言を避けて色んな説を紹介するだけという風にならないのが良かった。アイヌ民族とか、古代オホーツクの諸民族の関係がのっているのかと思ったら、そんなの案外少ないなあ、まあそこら辺の地方は文献が少なそうだから仕方がないし、この本のメインテーマとはまた違うからなあ。