笙野頼子三冠小説集

笙野頼子三冠小説集 (河出文庫)

笙野頼子三冠小説集 (河出文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
純文学の守護神にして永遠の「新人」、笙野頼子。デビュー後暗黒の十年を経て、立て続けに受けた三つの栄光―野間文芸新人賞受賞作「なにもしてない」、三島由紀夫賞受賞作「二百回忌」、芥川賞受賞作「タイムスリップ・コンビナート」を一挙収録。いまだ破られざるその「記録」を超え、限りなく変容する作家の栄光の軌跡。

買ってから読み終えるまでにかなり時間がかかってしまった。幻想味の強い作品にはまっていた頃に買った作品だから、買ってすぐ読んだほうが楽しめた気がする。まあ、自分が積んでいたのが悪いんですけど。
3作の中では『二百回忌』が、出だしから興味そそられて、一番好み。
『六百年ほど前の二百回忌のときの当主などは、庭で蛙の鳴き声ばかりやっていてそのまま冬眠してしまったとまで言い伝えられ、今でも褒め称えられていた。』(P96-97)
『なにもしていない』は前半がグロテスクなのがちょっと苦手。