木米と永翁

木米と永翁 (中公文庫)

木米と永翁 (中公文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
江戸後期から明治にかけて活躍した天才陶工木米と永翁。彼らの作品の気韻を紹介しつつ、日本人としての、日本文化へのより深い理解と対応の要を明示し、考察する名エッセイ他。

エッセイ。大概が歴史にあまり関係のない内容。「I 木米と永翁」は、美術にあまり興味はないけど、面白く読めた。後半の方のエッセイで、学生運動について触れられることが多いのが時代を感じるぜ。
解説で宮崎さんの業績について『中国古代史の分野における都市国家説の提唱、いわゆる殷墟は殷の国都にあらずの説、論語の新しい解釈、あるいは中世史における晋武帝戸調式の研究、九品官人法の研究、近世史における水滸伝宋江二人説、はては大和の七支刀名文に対する新解釈、といった独創的な業績』と書いてあり、「宋江二人説」独自のものだったのかと今更ながら知り、そして古代〜近世と研究の幅が広いなあ、と驚いた。