Boy’s Surface

Boy’s Surface (ハヤカワ文庫JA)

Boy’s Surface (ハヤカワ文庫JA)

内容(「BOOK」データベースより)
とある数学者の初恋を“9つの数字の2つ組”で描く表題作ほか、忽然と消息を絶った防衛戦の英雄と、言語生成アルゴリズムについての思索「Goldberg Invariant」、読者のなかに書き出し、読者から読み出す恋愛小説機関「Your Heads Only」、異なる時間軸の交点に存在する仮想世界で展開される超遠距離恋愛を活写する「Gernsback Intersection」の4篇を収めた数理的恋愛小説集。著者自身の書き下ろし“解説”を新規収録。

表題作と「Goldberg Invariant」はわかんないなりにだったけど楽しめたけど、その他は全然わからなかったなあ。
『ここに、一つの取り残された二十世紀が挟み込まれて』(「Your Hands Only」P153)と『それでも被害は奇跡的に二十世紀のみに留まり、残りの戦列世紀はかろうじて沈没を免れた。』(「Gernsback Intersection」P218)とか話についていけてないから繋がりがあるのかどうかもわからん。
『短編の末尾で何の伏線もなしに開陳されていいような話題じゃない。そういう無茶苦茶な超絶馬鹿理論は、色んな作劇作法的見地からして、長年大事に温められて、緻密に準備された長大な宇宙的叙事詩の中に哄笑と共に登場するのが相応しい。
「そんなことはどうでもいいじゃない」
 慣れの問題だと思う、と少女は全てを受け流す構え、どうでもいいことなんかじゃない。落ちとか落としどころとか落とし前とかこっちにだって都合がある。人類の未来で口を開けている、巨大なぶっとばし落ちだって、こんな不手際には顎をはずしてしまうかもわからない。』(P256)