平家物語
- 作者: 石母田正
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1957/11/18
- メディア: 新書
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内容(「BOOK」データベースより)
すぐれた古典文学のひとつである平家物語は何故に長くかつ深く日本人の心をとらえてきたのか。その力は一体どこにあるのか。歴史家でかつ古典文学を深く愛好する著者が、時代についての学問的造詣と清新な感覚によって、平家物語の文学としての本質を追究し、登場人物とその運命を生きいきと描く。
わりと読みやすかったけど、最近集中して読書できないからやたらと読むのに時間がかかってしまった。
平家物語。3巻本(?)→6巻本(治承物語)→12巻本、、、という形で発展、現在一般的な12巻本にしたって原本の倍(ないし4倍)に膨れ上がっているのか。
『平家物語はあくまで舞台の前面に出て演出する人物のみを描くことができるのであって、背後にあって政治をあやつるような人間は、その手に負えないのである。後白河法皇や頼朝を描き得るのは近代の散文文学だけであろう。』(P77)
平家物語の第二部。木曽義仲が中心人物で、大夫房覚明もでているというので、なんか読みたくなってきたなあ。でも古文苦手だから読むにしても現代語訳で、ということにはなるけど。
『平家物語は、内乱時代の前後に生きた日本人の各階層の典型的な人物を、他のどのような文学よりも豊富かつ性格に表現しているという点で、文学史上劃期的な意義を持っている。』(P108)