江戸のお金の物語

江戸のお金の物語 (日経プレミアシリーズ)

江戸のお金の物語 (日経プレミアシリーズ)

内容紹介
意外で複雑な江戸時代のお金の数え方・使い方から、稼ぎ方・貯め方・貸し借り、借金にあえぐ大名・旗本やビジネスに成功した商人の様子、幕府の通貨政策など、「お金」を通じてみる江戸時代のダイナミズム!
内容(「BOOK」データベースより)
「銭の単位は十進法、金は四進法と十進法、銀は秤で量って使う」「お茶や薬は銀、日用品は銭で支払う」―やたらと複雑だった江戸時代のお金は、いったいどのように作られ、稼がれ、使われていたのか。意外に知らない江戸の通貨事情をユニークなエピソードとともに紹介する。

町奉行として有名な遠山左衛門尉は「米や銭を直接配るよりも、金融や流通システム全体をうまく動かすようにする方が、世の中のカネ回りが良くなるし、零細事業者が自助努力で生きていける」といった発想で経済政策を運営しています。』(P18)金さん、そんなことをやっていたのかと思ったが、優れた経済感覚を持っていた官僚で、大岡越前守、田沼意次、遠山左衛門尉の3人が挙げられていたので、わりと有名なんかな。
明和五匁銀や南鐐二朱判すらも『幕府の再三にわたる通用促進令や交換比率の公定はほとんど実効がなく』(P207)変動相場制だったということには驚いた。
七分積金、『地主階層はもとより零細住民のセーフティ・ネットをつくることが制度の目的のひとつだと述べられています。』(P143) 七分積金にセーフティ・ネットの役割があったこと初めて知った。
この本読んでいたら、今まで知らなかったけど三田村鳶魚さんの本を読んでみたくなった、けどamazonで中公文庫は軒並み在庫切れか……、ちくま文庫の「相撲と侠客」や河出文庫の「赤穂義士 忠臣蔵の真相」はあまり興味をそそられないし、気長に重版やら新刊としてでるのを待つか。もう著作権切れているようなので、青空文庫にあるやつを読んでみるか、それとも山本博文さんの「江戸を楽しむ―三田村鳶魚の世界」か「鳶魚で江戸を読む―江戸学と近世史研究」でも読もうかな。