まごころを、君に THANATOS

まごころを、君に THANATOS (講談社文庫)

まごころを、君に THANATOS (講談社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
真夏に起きた「グッピー凍死事件」を機に親友となった、魚マニア立花美樹と柳瀬圭。生物部でイジメを受け退部した柳瀬の話を聞いた美樹は、文化祭の生物部ブースでの仕返しを画策。だが行く先々で殺人や事故に遭う死神体質の美樹のこと、案の定、彼が向かった教室で爆発事件発生。無差別テロか、それとも死神の所業か!?美樹の双子の弟にして高校生探偵の真樹が謎に迫る。

学園ミステリが好きなので、前作の「パラダイス・クローズド」よりもこの本の方が好み。
魚の話、理解できないけどなんか面白いのはなんでだろう、魚が好きだということが伝わってくるからかな?
『「どうでもいいの!?」
「何か話全然わからないけど、立花(兄)が言うんだからよっぽどどうでもいいんだな」』(P162)には笑った。
美樹が尾行されているの剣道部主将に尾行されているのに気付いて、高槻が過激な手段を相手が取った場合に備えて思索をめぐらしているのが職務に真剣なんだけど、どこか可笑しさがあって面白い
黒幕の存在、一月もしたら忘れそうなほど印象薄いなあ。
あとがき『『パラダイス・クローズド』で動機を描かなかったところ、「書けよ!」と言われたので今度は動機しか書かなかった、というのがこの『まごころを、君に』であり『フォークの先、希望の後』なのですが』(P419)とあるが、ぼくがトリックとか特に気にせず(考えず)に読んでいると言うのもあるだろうけど、「動機しか」の方が普通の(というのがどういうの指すか自分でもよくわからないが)ミステリっぽく感じる。