神様のカルテ

神様のカルテ (小学館文庫)

神様のカルテ (小学館文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
栗原一止は信州にある「二四時間、三六五日対応」の病院で働く、悲しむことが苦手な二十九歳の内科医である。職場は常に医師不足、四十時間連続勤務だって珍しくない。ぐるぐるぐるぐる回る毎日に、母校の信濃大学医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば最先端の医療を学ぶことができる。だが大学病院では診てもらえない、死を前にした患者のために働く医者でありたい…。悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。二〇一〇年本屋大賞第二位、日本中を温かい涙に包み込んだベストセラー、待望の文庫化。

やけに売れている小説のよう、天邪鬼なので売れている本はあまり買う気がしないんだが、文体が森見さんっぽい感じということに興味をひかれ、文庫化したので読んでみた。
文章、思ったより森見さんっぽくはないなあ。まあ、前情報無しに読んでいたら森見さんのようだと思ったかもしれないが。最初は「である。」が気になったが、気にならなくなったら、話の雰囲気も暗いところが全然ないし読みやすかった。
『「モンブラン?新しいスコッチか?」
「栗のケーキのことだ」
「山の名前です。標高は四千八百メートル、ヨーロッパアルプスの最高峰」
 さらりと口を挟む学士殿。
 その博識はかくも広大である。我らなど足元にも及ばない』(P51)これは知っとこうよ(笑)、博識さがその例じゃ伝わらないって。
ジュブナイルとか児童文学とかそういう感じの小説。たぶんそう感じるのはキャラクターのせいだと思う。